奈良吉野の紅葉の時期は?混雑状況とライトアップと駐車場情報

吉野 紅葉 時期

日本一の桜の里として名高い、奈良の吉野。

春に咲き誇る桜だけでなく、秋の紅葉の時期も美しいのはご存知でしょうか?

秋には燃えるように赤く染まった桜の葉が、吉野山を覆いつくします。

この時期はライトアップもされるので日本各地から紅葉を見ようと観光客が訪れ混雑します。駐車場もしかりです。

そこで駐車場や周辺の混雑状況、紅葉時期などをご紹介しますので、ぜひ、余裕のある吉野山の紅葉狩りを楽しんでみてはいかがでしょうか?

春の吉野とはまた違った風景をぜひ、楽しんでみて下さいね。

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奈良吉野の紅葉の時期は?

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桜の里は紅葉の里

奈良県吉野郡吉野町吉野山。

紀伊山地の北端に位置し、古くから桜の名所と知られています。

ちなみに、「吉野山」という山はなく、吉野川のほとりから標高858mの青根ヶ峰へ至、全長約8kmの尾根を指します。

この尾根の両側の谷を埋め尽くすように春には桜が咲き誇り、秋には燃えるように赤く染め上げます。

吉野 紅葉

吉野というと「桜の花見」「桜の名所」を思い浮かべる人も多いことでしょう。

シロヤマザクラを中心に2百種類3万本の山桜が密集して咲き乱れる吉野。
日本屈指の桜の名所で知られています。その桜の葉が秋には燃えるような紅葉に変化します。

吉野山を秋には赤、黄、橙に色づいた紅葉が山全体を覆いつくし、春とは対照的な眺めで、山岳信仰の里として荘厳な空気の元、圧巻の景色を見せてくれます。

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吉野の桜の紅葉時期は?

吉野の桜は山の下から上に向かって

『下千本』
『中千本』
『上千本』
『奥千本』
と四カ所で密集しています。

春には山裾の『下千本』から山上に向けて順に開花していきます。

秋の紅葉はそれとは逆に『奥千本』から下に向かって紅葉していきます。

吉野 紅葉

例年10月中旬に桜の葉が赤く紅葉し始め、11月に入ると桜の紅葉を追いかけるかのように、楓やモミジが色鮮やかに染まっていきます。

例年のそれぞれの紅葉時期は下記のとおりです。

奥千本: 10月中旬~11月上旬
上千本: 11月上旬~下旬
中千本: 11月中旬~下旬
下千本: 11月下旬

チェック 吉野山観光協会の公式サイトTwitter、Facebookで紅葉情報が発信されているので要チェック

桜の範囲が広いので、春の桜と同じく、紅葉も長く楽しめることが吉野の特徴です。

また、谷から立ち上る雲海の波間に紅く染まる紅葉は荘厳な雰囲気に包まれるので、秋の紅葉は格別の趣があります。

信仰と桜が長い歳月をかけて織りあげた秋の風景をじっくり巡ってみてはいかがでしょうか?

吉野の紅葉時期の混雑状況は? 

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吉野の秋の行事

吉野では秋に行事がたくさん行われます。

行事の日は紅葉だけでなく、これらの行事を目的とした人が訪れるので混雑する可能性があります。

これらの行事の日程を予め考慮しておく方がいいと思います。

ポイント 吉野神宮秋の大祭:9月27日 場所:吉野神宮
ポイント 吉野聖天秋の大祭:10月1日 場所:櫻本
ポイント 脳天大神秋季大祭:10月19日 場所:金峯山寺龍王院
ポイント 吉野山秋祭り:10月第3日曜日 場所:吉野山全域
ポイント 東南院大祭 採灯大護摩供:11月第二日曜日 場所:東南院
ポイント 大日寺 火渡りの行:11月23日 場所:大日寺

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吉野の紅葉時期の混雑状況

チェック
『下千本』~『中千本』のほうが混雑しやすい。
概算ですが、吉野駅から出発し『下千本』と『中千本』を中心にまわると、徒歩、立ち寄りなど含めて約3~4時間ほど必要です。
奥千本まで行くなら6時間以上はみておいたほうが無難。

吉野駅から『下千本』の紅葉の森を登る「七曲り」。

世界遺産の吉水神社をはじめ、金峯山寺、如意輪寺、櫻本坊、竹林院など、みどころスポットや商店、紅葉の展望スポットもたくさんある『中千本』。
アクセスと所要時間を考えて、これらを中心にめぐる人が多いです。

紅葉の時期も春と同様に下千本~中千本が混雑します。
土日、昼過ぎが一番混んでいる日時です。
朝一番か夕方が狙い目ですが、

チェック 『上千本』~『奥千本』は混雑も少なく絶景

浄瑠璃、歌舞伎の「義経千本桜」は義経伝説をもとに、源氏と平氏の人間模様を描いた演目です。
その舞台となっているのが『上千本』で『竹林院』から『吉野水分神社』までの群落を指します。

ロープウェイ吉野山駅から『上千本』にある世界遺産の『吉野水分神社』まで、徒歩約1時間。
バスで奥千本口まで行き、下るほうが楽ですよ。

『奥千本』へは行かずバス停から下って『上千本』から『中千本』『下千本』と下るコースを取る人も多いです。

花矢倉展望台

吉野山随一の眺めといわれ、『上千本』から蔵王堂まで一望のもとに見下ろすことができる『花矢倉展望台』があります。

紅葉状況によってはこのルートを取る人が多い時期には『上千本』へのバスの乗車が混むなど予想されます。バスの本数も少ないので、臨時便があるかなども要チェックです。

高城展望台

でも、静かで厳かな吉野に身を置くのなら、おすすめは『高城展望台』。
『奥千本口』バス停から下っていくと絶景の『高城山展望台』があります。

『高城山展望台』は休憩所も兼ねていています。ここのすばらしさは絶景だけではありません。
石垣に沿って紅葉のアーケードがあり、敷紅葉が石垣沿いの小路を覆いつくす様は特筆すべき美しさです。

『下千本』や『中千本』のより人気が少ないので、混雑が苦手な人にはおすすめです。
はらはらと舞い落ちる紅葉の音だけの静寂の世界を楽しむことができます。

ひっそりと、厳かな空気に包まれた紅葉を楽しみたいのなら『奥千本』へと足を延ばしましょう。
『奥千本』とは金峯神社と西行庵周辺の桜を指します。

途中に手すりのある登りや修験の道の山道を登る必要もあるので、混雑度合が少ないです。
大きな群落こそありませんが、ひっそりと佇む紅葉は楚々とした魅力を感じさせます。

吉野山に庵を結んだ西行をしのび、江戸期以前からある『西行庵』と紅葉のコンストラストは幻想的な風景を見られることがあります。

敷紅葉と舞う紅葉に包まれる西行庵が見ることができるかもしれません。

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吉野の紅葉 ライトアップ情報 

吉野山の紅葉は例年11月中、ライトアップされます。

チェック
(2018年開催期間:11月3日~11月30日 点灯時間:17:00~21:00 )

ライトアップは山全体をライトアップしません。

部分的なスポットをライトアップするので、道中は暗いところもあります。
お店も閉まっているところが多いので、本当に静かです。
商店の多くは17時に閉まります。

「吉野山観光駐車場」からスタートし、金峯山寺までは往復1時間30分位かかるでしょう。

中千本のライトアップ場所まで往復すると2時間はかかると思います。

夜の吉野は少し肌寒いので、長袖着用か羽織るものを持っていかれるといいと思います。

ライトアップされるスポット

例年のライトアップスポットをご紹介します。

ポイント 『下千本』
吉野山観光駐車場付近がライトアップされます。

吉野駅から近いので、観光客が特に多いです。
ここから『中千本』『上千本』まで歩きながら、紅葉を楽しむ人が多いです。

ポイント 『金峯山寺』
仁王門付近がライトアップされます。

ポイント 『中千本公園』
おぎの谷がライトアップされます。

吉野の紅葉のライトアップを楽しむには?

静かで幻想的なので、とても美しい吉野の紅葉のライトアップです。

ただ、部分的なライトアップですし、商店なども閉まっているので閑散とした雰囲気に拍子抜けするかもしれません。

おすすめは紅葉と紅葉のライトアップの両方を楽しむプランです。

15時くらいに吉野入りし
 ↓
奥千本を先にまわり(車かバスで奥千本まで行きます)、
 ↓
そして下千本まで下りてきて、
 ↓
下千本から中千本をまわり、
 ↓
商店やカフェで休憩。(多くのお店の閉店時間は17時)
 ↓
ライトアップ時間になったら中千本のライトアップポイントまで移動して、
 ↓
そこからゆっくりと下に下りて行くプランがおすすめです。

午前に桜井方面の桜の名所を巡ってから、午後に吉野へ移動というコースも車ならおすすめです。

吉野の紅葉 駐車場情報を

春の桜の時期は臨時バスなどもあるので、公共交通機関で訪れやすい吉野ですが、秋は臨時バスなどもないので、自家用車利用が便利です。

特に、夜のライトアップや奥千本まで足を延ばしたいということであれば、自家用車を使う人も多いことでしょう。

そこで、吉野の駐車場情報をお伝えしようと思います。

紅葉シーズンの土日は混むので10時に満車ということもしばしばあるようです。
その駐車場も朝一番か15時以降は空いています。

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吉野山観光駐車場

収容台数:400台
住所:奈良県吉野郡吉野町吉野山3101
料金:通常無料 観桜期有料
営業時間:24時間

下千本にありアクセス抜群です。400台収容可能ですが、春はすぐに満車になります。紅葉シーズンも土日は混雑します。早朝か夕方だと駐車できる可能性が高いです。昼頃が一番混雑します。

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如意輪寺駐車場

収容台数:200台
住所:奈良県吉野郡吉野町吉野山1024
料金:通常無料 観桜期有料
『中千本』にある如意輪寺の駐車場です。

ここからもアクセスはしやすいです。土日は混雑します。

その他駐車場

中千本には飲食店や商店がたくさん立ち並んでいます。
お土産を買う人のためだったり、有料で駐車できたりと様々です。

駐車台数が少ないので、お店に立ち寄る人の為の駐車場と考えておいた方が無難です。

吉野に桜が多いわけ

春は桜色に、秋には赤い紅葉にと私達の目を楽しませてくれる吉野の桜。

実はこの桜の木は自然に生えたわけではありません。

桜は修験道の根本道場である金峯山寺蔵王堂に安置されている蔵王権現の御神木とされています。

平安時代ごろ、古来の山岳信仰に加えて神道、仏教などが合わさり、わが国固有の宗教『修験道』が成立しました。

開祖である「役行者」が吉野の山中で「金剛象権現」を感得し、そのお姿を桜の木に刻んで本尊としたという伝承から、桜の木が御神木となったのです。

そして、吉野山に人々が参詣に訪れる際に、桜の苗木を買い求めては植樹。
桜の植樹を信仰の証とした結果、「一目に千本見えるほどの豪華さ」になったそうです。

修験道が作り上げた桜の名所は、平成16年7月、世界遺産に「紀伊山地の霊場と参詣道」として登録されました。

吉野では吉野山の他金峯山寺、吉水神社、吉野水分神社、金峯神社、熊野との間を結ぶ大峯奥駆道という修験道などが構成遺産となっています。

そして、この吉野山を桜で有名にしたのは平安末~鎌倉初期の歌僧「西行」です。
吉野山の桜を60首ほど詠みました。

その後文禄3年(1594年)には豊臣秀吉が徳川家康を筆頭に、5000人を引き連れて吉野山で桜の宴を催しました。さすが秀吉、派手ですね。

その後、江戸時代においても松尾芭蕉や本居宣長、明治以降に島崎藤村や谷崎潤一郎などの文豪が吉野山を訪れたこともあり、吉野山は桜の里として古来より現代において全国に名を馳せているのです。

また、鎌倉時代の史書『吾妻鏡』では源義経が吉野山で恋人の静御前と別れたと伝えています。

延元元年(1336年)には足利尊氏の離反により後醍醐天皇が遷幸、失意のうちに吉野山で亡くなりました。

このように、哀しい歴史の舞台でもあることも、我々日本人の関心を吉野に惹きつけてきたのでしょう。

単に桜の花や紅葉だけでなく、修験道と日本史が吉野山の美しさを一層多く深く、厳かなものとしているのです。

その背景を知っていると、春の桜はもちろん、紅葉をご覧になった時にも、歴史の登場人物の心情に寄り添え、紅く染まった葉が一層鮮やかに浮かび上がることでしょう。

奈良吉野の紅葉のまとめ

奈良の吉野はお花見だけでなく、紅葉の名所でもあります。春のお花見ほどではありませんが、紅葉の時期も混雑しやすいです。

特に土日は混雑しやすいので、朝一番か夕方がおすすめです。

駐車場は下千本の「吉野山観光駐車場」が広くてアクセスしやすいのでおすすめです。
ただ、ここから奥千本までは立ち寄り時間含めず、歩いて片道1時間以上はかかります。

お子さん連れやお年を召した方と一緒の場合は車で奥千本まで先に行って回り、下千本まで戻って、ロープウェイを利用して、中千本まで回るのがおすすめです。

ライトアップは山全体のライトアップではなく、四カ所くらいのスポットをライトアップしています。

昼間の紅葉とは違って静かな静寂に包まれていますが、ライトアップだけを目的に行くと拍子抜けするかもしれません。

道路事情が昔よりも便利になったので、車なら桜井方面の桜の名所(談山神社など)をめぐってから午後の空いている時間帯に吉野に入るのもおすすめです。

吉野の道は細く、紅葉シーズンは人の往来も多いです。夕方や夜間は歩行者が見にくいので、運転に注意してくださいね。

下千本から上千本までがまわりやすいですが、奥千本も趣がありおすすめの紅葉スポットです。
歴史の舞台となった吉野山。背景を知りながらめぐる紅葉は、また違った紅葉をみせてくれることでしょう。

世界遺産と信仰、全山を赤く染める紅葉が作り上げる絶景を、ぜひ訪れてみて下さい。

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