今回はそろばんを習うメリットとデメリットをご紹介しようと思います。
学習系のお稽古として思い浮かぶそろばん。「読み、書き、そろばん」と昔から言うように、学習の基本となっています。
そろばんはメリットだけじゃないの?とお思いの方も多いはず。
実はデメリットもあるので、これから学習系のお稽古をと考えている方はぜひ参考になさって下さいね。
そして、「そろばん、公文どちらにしよう」と悩んでいる方向けにもそれぞれについての考察もご紹介しようと思います。
目次
そろばんを習うメリット
パソコン、タブレット、さてはプログラミングも必須授業と、小学校の授業現場がすっかり変わってきた昨今。
それでも算数の授業でそろばんの単元があります。
昔から計算の道具、算数の道具として使われてきたそろばん。
そんなそろばんを習うメリットをまとめてみました。
計算が早くなる
うちの子が通っていたそろばん教室の入室年齢は「一人でトイレにいけること」というものでした。
なので、幼稚園年少さんからスタートは決して珍しくなく、小学生にもなっていないのに四桁×四桁の計算をすらすらとはじいたり、三桁の計算を暗算したりという驚異のお子さんもいました。
そろばんがある程度の級になると頭の中にそろばんができるそう。
そろばん有段者となれば瞬時に何桁ものの計算ができるそうです。
小学生生活をスタートするにおいて、この「計算力」はとてつもないアドバンテージとなるのはご納得でしょう。
「繰り上がり」などでつまずくことがないのですから。
また、桁が大きくなっても「面倒だ」と思ったり、「難しそう」と躊躇したり、一種の拒否反応も避けられます。
低学年ほど、まだまだビジュアルの印象で判断してしまうものです。
+や-がたくさんある計算はもちろん、桁が多くなると手間を考えるだけで投げ出すのも無理はないでしょう。
たいした級を持っていない我が子でも、中学受験などの複雑な問題でなく、学校レベルの計算でしたらクラスでぶっちぎりの早さでした。
集中力がつく
これ、そろばん教室の紹介には必ずといって全面的にアピールされていますよね。
知り合いの元気でやんちゃな男の子。
じっとしているのが苦手で、常に動き回っていました。
でも、そろばんは別だったようです。
そろばんの水があったようで、ゲーム感覚でお友達と競い合い、あっという間に有段者になりました。
もちろん、そろばんの時の集中力は凄いもので、「はじめ!」の合図の前の真剣なまなざしは、低学年なのにキリっと格好良かったです。
理数系脳になる
そろばんは『右脳』を使うといわれています。
普段、私達は論理的に考え処理することが多いので、どうしても『左脳』を使うことが多いそう。
視覚を含む感覚的なもの、空間把握など右脳が活躍するそうですが、これが鍛えられるので、結果的に空間把握能力が高くなり、理数系が得意になるのかな、なんて想像しています。
うちの子のそろばん教室で、小さい時から有段者のお子さんは、知っている限り皆さん、最難関中学から国立大学へ行かれていました。
礼儀が身につく
そろばん教室にもよるかと思いますが、先生に計算したものを見ていただくときに、両手で「お願いします」と手渡す・・・など当たり前のようで、大切な基本を小さい時から教わります。
また、それぞれがそろばんに集中しているので教室がとても静か。
そんな中で静かに、礼儀正しく渡すことが求められます。いい加減だったり大声で手渡せたりすれば非常に目立ってしまうので、自然に身につくようです。
向上心が育てられる
級が上がるというのは年齢関係なく嬉しいようです。
また、三級、一級、段など「節目の壁」の昇級や昇段があり、その時にちょっとした『挫折』を味わうこともあります。
一発昇級、昇段にならず、何回目かでクリアということも。
諦めずチャレンジするガッツ、向上心が育ちますよ。
また、そんな壁の前で努力して勝ち取った昇級や昇段、この成功体験は宝物です。
そろばんを習うデメリット
では、そろばんを習うデメリットはあるのでしょうか?
第1章でご紹介したように、良いこと尽くめが満載のそろばん。
習って損はないでしょう?デメリットなんてないでしょう?
そう思う方も多いはず。
でも、デメリット、実はあるのです。
計算力が中途半端だと諸刃の剣
前章で挙げたメリットの一つ「計算力」
この計算力を武器にできるのは、最低でもそろばん3級以上、それでも武器というには危うい状態。
有段者になって初めて「そろばんが武器になって計算が得意」となります。
そして、そろばんの級よりも大切なのが「暗算」
そろばん検定とは別に暗算検定があり、これも進級制度。
算盤教室によっては「フラッシュ暗算」を取り入れていますが、この暗算力を鍛えないと暗算は得意になりません。
中途半端な急だと「計算が得意」と思い込んで、間違いだらけ・・・なんてこともあるのです。
なので、計算力(級)が中途半端だとそろばんは諸刃の剣となってしまいます。
筆算が苦手
我が子がこれで苦労しました。
暗算に慣れているので、筆算をかたくなに拒否。
「面倒だ!」と答えだけ書く始末。
もちろん学校でそんなことは厳禁。暗算できるから~!なんて通用しません。
あ、でも素直なお子さん、器用なお子さんだったら「学校は学校」「筆算は筆算」と臨機応変に使い分けることでしょう。
我が子のように「頑固者」をお持ちのママさん!ご注意を!
繰り上がりで計算ミス?
これも中途半端な級で発生する事例。
そろばんでは前から計算していきます。
学校で習う筆算は後ろからですよね?
筆算嫌いの我が子は、筆算でも前からするので、繰り上がりミスを多発。
我が子だけでなく、級が中途半端なお子さんは同じ傾向があったので、筆算を習う前に級を進めるほうがいいですよ。
級が進まなかった場合は、自宅で筆算を「これは別物」と低学年の素直な時期に刷り込んでおきましょう。
誰もが集中力がつくわけではない
そろばんのメリットのキャッチフレーズ。「集中力がつく!」
これ、我が子には通用しませんでした。
先にご紹介したように、とってもやんちゃなお子さんでも、そろばんが合えば、集中力がつくと思います。
我が子はダメでしたね。
ピアノはすごい集中力で取り組むので、要は合う、合わないだったのでしょう。
そろばんは好きだったのですよ。
それでも集中力が残念・・・
なので、予定していた進級はできませんでした。
『卵が先か、ひよこが先か』ではありませんが、
「そろばんを習ったから集中力がつく」のではなく「そろばんが合ったから集中力が身についた」
もしくは、「集中力があったからそろばんが合った」となるのかも。
誰でも、魔法のように「そろばんを習ったら自動的に集中力が身につく」というのは、ちょっと期待しすぎなのかも。
算数を得意にするにはそろばんか?それとも公文か?
先の章でそろばんのメリットとデメリットをご紹介させていただきました。
幼稚園年長くらいになるとお勉強系のお稽古として話題にあがるのが
「そろばんを習わせる?それとも公文?」というものでした。
我が子の周囲のお友達は公文の圧勝。
理由は、
学校の学習に直結するから。
公文の12のメリットデメリット。思考力、応用力がなくなるってホント?
公文も「自学習慣が身につく」とキャッチフレーズですが、
教室は別として、自宅で取り組む時は、結構親が関わる必要があります。
枚数の管理などできませんから。
そろばんにしても公文にしても、小さいお子さんでも「勝手にすすめて、取り組んでいるわ~」という場合、そんなお子さんは放っておいてもお勉強ができることでしょう。
そうではない、普通のお子さんの場合は、
そろばんが合っていればそろばんがオススメですが、「筆算」が好き!「ロジカルに考えるのが好き!」というお子さんには公文が合っていると思います。
我が家は、先にお話ししたように「断固、筆算拒否!」という姿勢だったので、期間限定で公文教室に強制入室。
現学年(低学年)からスタートして一年ちょっとで中学二年まで進めました。
きっとそろばんよりも公文のほうが合っていたのでしょうね。
でも、子は「そろばんの方が好き」というのですから
「好きこそものの上手なれ」というのも、あながちあてにはできないな~と思ってしまいます。
算数を得意にするには、そろばんか、公文か。
合う方をチョイスするのが一番。
そこで自信がついて、「算数好き」となれば儲けものです。
どちらを選ぶにしろ、進級が早い方が自信が付きますし、先取り学習もできます。
ちなみに、東大生の小学時代のお稽古として上位にあがるのが「スイミング」がぶっちぎりですが、意外に「公文」多いとのこと。
もし、今子供が幼稚園なら
そろばんをさせてみて、進級スピードが遅い場合はさっさと見切りを付けますね。
そして公文をさせるでしょう。
逆にそろばんが合って、サクサク進級したらそのままそろばんで突き進みます。
そろばんを習うメリット デメリットのまとめ
計算が得意になり、集中力がつくそろばん。
そんなそろばんを習うメリットをご存知の方は多いと思いますが、デメリットがあるのに驚かれた方もいることでしょう。
中途半端な級だと暗算に頼って計算ミス。
筆算で「検算」したがらないので自滅パターン。
集中力についてもそろばんが合うか合わないかで変わります。
メリットデメリットがあるということ、またお子さんの性格で向き、不向き、合う、合わないがあるのを理解しておくと「うちの子は進級が遅い・・・」とイライラすることもありません。
お子さんの性格に応じてメリットデメリットについて考えてみるといいと思いますよ。