習い事を始めようと思い、まず思い浮かべるのが水泳という人は多いのではないでしょうか?
そこで子供が水泳を習うメリットとデメリットをまとめてみました。
これから子供に何か習い事をさせたいと思っている方にその効果など参考にしてください。
今お子さんが習っている方もメリットやデメリットを知っていると安心だと思います。
子どもの人気のお稽古でトップの水泳。
今も昔も定番の習い事なのは理由があるはず。
知っているようで知らないメリットやデメリットをぜひ参考になさってくださいね。
子供が水泳を習う13のメリット
今も昔も子供の習い事の不動のトップは水泳だそう。
東大生に「小学生の時の習い事は?」とアンケートを取ってもスイミング、つまり水泳なんだそう。
運動大好きの活発なお子さんだけでなく、勉強が好きなお子さんにも人気という事ですね。
でも、なぜそんなに人気なのでしょう?
きっといいことがあるはず!
そう思いませんか?
そこで水泳を習うメリットについてまとめてみました。
怪我や病気など、体調が悪いお子さんは、医師の診察とアドバイスを優先なさってくださいね。
全身運動なので負担が少なく全身を鍛えることができる
友人の医師の話によると、幼少期からスポーツを本格的にするお子さんが増えた事で、体の一部の故障の患者が増えているそう。
昔なら、中学の部活で膝を壊したり、肩を壊したりする生徒がいましたが、これが低年齢化していて、低学年でも肘を故障したりするケースがあるそうなのです。
中には手術するお子さんもいるそうです。
その友人曰く
「体が未発達で成長段階の時は体の一部に負担をかけすぎるのはよくない」とのこと。
スポーツはおすすめするが、あまりに一か所を酷使するのは、骨のバランス、筋力のバランスに負荷をかけ過ぎて故障をしてしまうリスクが大きいというのです。
そこでオススメなのが水泳だそう
バランス良く体全体を動かすのが水泳。
また浮力の関係で、筋肉や骨にも負荷がかかりにくいです。
一方、泳法や泳ぐスピードで簡単に負荷をかけて「鍛える」こともできます。もちろん、負荷を落とすことも可能です。
個人の体力や筋力に応じて泳ぐことができます。
基本的に個人のスポーツなので個人のレベルに合わせて無理をさせなくてもいいというのがおすすめの理由だそうです。
団体スポーツだと、他のメンバーへ迷惑や負担をかけては・・・と休めない時などありますが、水泳はその心配がリレー選手にならない限り発生しないでしょう。
バランスよく全身を使い、なおかつ体幹も使ってバランスもとるので、幼児から行うスポーツとしてはイチオシということです。
そして、浮力があるので、成長過程にある体に負荷をかけすぎず、質の良い全身運動をすることで体を鍛えることができるのです。
呼吸器系疾患の予防となる
親戚にぜんそくの子がいたのですが、水泳を習って中学生になるころには丈夫になりました。
個人差があると思いますが、わが子が習っていた時も
「ぜんそく持ちだから、少しでも改善したいのでスイミングを習わせている」という方、多かったです。
もちろん、親戚の子もスイミングスクール友達も、医師のアドバイスに従った上ですが、軽度の喘息ならスイミングはしていいスポーツのようです。
わが子も、インフルエンザをこじらせて、気管支炎になったことがあります。
その後は風邪を引いては気管支炎を併発。
それで、水泳を習わせはじめる年齢を引き下げて3歳から習わせることに。
すると、わが子にはとても効果があり、風邪の度に気管支炎っぽくなっていたのが、ぴたっと治まりました。
それだけでなく、風邪そのものをひかなくなり、熱も出さなくなりました。こんな例もあるわけです。
水泳習っている子は風邪をひかないって本当だなあ…と実感したものです。
スイミングスクールは屋内プールがほとんどなので、黄砂やPM2.5も心配しなくていいですしね。
空気の綺麗さももちろんですが、水泳という運動そのものにも、呼吸器系疾患の予防になる理由があります。
水圧がかかる中で運動をしていることで肺機能そのものが鍛えられるそうです。
肺機能が鍛えられることで、風邪やぜんそくにかかりにくくいというメリットがあるそうなのです。
私が、子供にはじめての習い事に水泳を選んだのは、この理由が大きかったですし、効果があったのでとても満足しています。
実際、小児科医も、喘息持ちのお子さんにスポーツをすすめる場合には水泳をすすめるケースが多いそうです。
ホコリが少ない事
規則正しい呼吸を使う有酸素運動ということ
規則正しい呼吸なので過呼吸になりにくいこと
横になって行うスポーツであること
水の中のスポーツなので気道の水分喪失が少ないので運動性喘息になりにくいこと
継続することで運動能力の向上だけでなく、気道過敏性の改善の効果もあること
トータルで見て心肺機能を向上させること
これらの理由から、喘息症状の改善や治療のためにおすすめされるそうです。
脳の発達によい
運動そのものが脳の発達に良いというのは皆さんご存知のことでしょう。
東大生の習い事ナンバー1の水泳、きっと脳を発達させてくれるという期待もありますよね。
では、どんな風に脳の発達に良いのでしょう?
水の中では方向感覚がわかりにくいと思いませんか?
ある方向へ向かって泳いでいくということは、簡単なようで、実は脳をとても使っています。
特に鍛えられるのが「空間認知能力」だそう。
積み木などでも空間認知能力が鍛えられるといいますが、水泳では全身を使って空間認知能力を鍛えることになります。
この空間認知能力を高めると、算数でいうと「図形問題に得意になる」ということがわかっています。
図工では絵が上手になるというものありますね。
この空間認知能力は、ドリルなどの机上の勉強ではなかなか鍛えることができないと言われています。
レゴや積み木、プラモデルなどの立体物で遊ぶということでも鍛えられますが、水泳は水中で全身運動を行うことで、空間認知能力が知らず知らずのうちに鍛えられるのだそうです。
単に体力や運動能力というだけでなく、脳の発達にもいいとは嬉しいメリットですね。
学校の体育の成績対策にもなる
学校の体育で水泳は必ずありますよね?
わが子の学校では、あるレベルまで泳げなければ、夏休みに泳げない子のみ個別特訓があったようです。
もちろん、泳げなければ体育の成績も悪かったそうです。
学校の体育の成績対策にもなる運動系の習い事ということもメリットの一つでしょう。
水難事故を減らせる
小学校で水泳が必須になった歴史的背景には不幸な水難事故がありました。
1955年紫雲丸の水難事故で乗り合わせた修学旅行生が100名以上犠牲になったことから必須となったそうです。
亡くなった生徒、児童のほとんどが溺死だったとのこと。
このことから、学校授業において、「水難事故から身を守るため」に必須授業として取り入れられた経緯があります。
わが子の学校では高学年の時に「着衣水泳」という授業もありました。
川や海で水難事故にあった場合、服をきたまま水に落ちた場合ということを想定して行われます。
泳げるということは、水に落ちた場合にパニックになることが軽減されますし、助かる可能性も泳げないでいるよりは高まるでしょう。
ママ友も、「身を守るために習わせる」と言って水泳を習わせている人が多かったです。
目標をもって努力する経験ができる
水泳教室などでは、「バッジテスト」など、レベルやクラスをステップアップさせるテストがあります。
タイムや泳ぎ方をチェックしてもらって、OKだったら進級できるシステムです。
小さなお子さんでも、上のクラスに上がりたいと努力します。
インストラクターに言われたアドバイスを一生懸命聞いて、実践。
その努力している姿は逞しく見えます。
そして、自分なりの目標をもって、それに向かって努力する。
その結果、進級という「成功体験」を経験することができるのです。
この進級テストのライバルは自分です。
自分に打ち克つという経験ができるのです。
また、レベルアップしたお子さんの中には大会などに出場する子もいるでしょう。
自分のベストタイム、大会で入賞など、目標を設定して挑みます。
クリアしたら成功体験として成長につながるのはもちろん、たとえそこで失敗しても、その経験は「壁」となって次なる目標となるでしょう。
このように、小さい子供が自発的に目標を設定して、努力する経験ができる習い事はとても魅力的ではないでしょうか。
小児の肥満予防となる
ファストフードや食事の欧米化により、子供の肥満や糖尿病が増えている昨今。
TVでも子供の肥満解消キャンプなる特集が放映されていたりしますよね。
そこで登場するのが水泳。
大人もそうですが、子供も太っている体型で運動をすると、膝や骨に負荷がかかりすぎて、怪我をする危険性があります。
水泳では浮力があるので、膝などへの負担も陸上より格段に少ないです。
それなのに全身を使った有酸素運動ができます。
有酸素運動=ダイエットに最適な運動
というイメージがあることでしょう。
この有酸素運動を体に負荷をかけ過ぎることなく行えるのが水泳です。
水泳そのものが、他の運動に比べて運動強度がとても強い、つまり同じ時間内で行う中でカロリー消費が高いスポーツです。
そのスポーツを継続して行うことで肥満予防になるのは納得ですね。
免疫力がアップする
水の中で泳ぐと水圧と共に、水流も感じることができます。
この水圧や水流が皮膚を刺激し、毛細血管を刺激することになるそうです。
結果、血液循環が良くなることで、免疫機能がアップにつながるのだそう。
心肺機能の向上は、呼吸の制限の影響だけではなく、皮膚や毛細血管への刺激から血液循環を良くして免疫機能がアップすることと関係しているということですね。
学校以外、学年以外の友人ができる
水泳教室はそれぞれのレベルに応じてクラスが分かれます。
始めた最初こそ、幼児クラスというくくりですが、泳ぐことができるようになれば、どんどん進級できます。
同じクラスに様々な学年のお友達ができます。
また、違う学校のお友達もできます。
様々な年齢や学校のお友達と触れ合うことは、子供にとってとても良い環境だと思いませんか?
将来マリンスポーツをする時に困らない
学校で水泳が必須授業でも、時々泳げないという人が大人になってからもいます。
マリンスポーツをしてみたいと思っても、泳げなかったらできないものがたくさんあります。
泳げなくても大丈夫、というマリンスポーツでも、「泳げない」ということが恐怖につながり、そもそも、やりたくないと思ってしまうでしょう。
水に対する恐怖心を無くす為に、将来のスポーツや楽しみの幅を狭めない為にも、水泳は理想的な習い事といえるでしょう。
筋力がつく
全身運動をする水泳。しかも有酸素運動です。
全身をバランスよく使って有酸素運動することで、非常に質の良い筋肉がつくそうです。
そういえば、一流アスリートも、子供の時に水泳を習っていたという選手が多いですよね。
筋肉や骨格の基礎をつくるのに効果的なスポーツなのでしょう。
バランスの良い全身運動をすることで、成長してどんなスポーツや運動をしても通用する筋力を養うことができるのだそうです。
体力がつく
水泳は有酸素運動です。
息継ぎをすることで酸素を吸い込むスポーツです。
つまり、呼吸することに「制限」があるスポーツともいえます。
この呼吸の制限が体力をとてもつけてくれるそうです。
無酸素作業閾値という、少ない酸素でどれだけの作業ができるかという数値があるのですが、水泳を習っているお子さんはこの数値がとても高いそうです。
「息継ぎ」という呼吸にある意味制限をかけて泳ぐことで鍛えられているのでしょう。
そのため、持久力がとてもつきます。
球技や短距離が苦手でも、長距離は得意というお子さんも多いそうです。
わが子も長距離走が得意です。他の運動はそこまで得意ではありませんし、私は球技と短距離の選手。遺伝的なものではなく、水泳で培ったのだな・・・と長距離走を頑張っている姿を見るたび思います。
天候や気温や日光を気にしなくてよい
雨で中止ということになりません。
寒い、もしくは暑くて熱中症が心配ということがありません。
日焼けすることがないので、他のお稽古に影響がありません。
毎年、夏になると心配されるのが熱中症。
もちろん水の中でも熱中症は心配ですが、外程リスクは高まりません。
また、日焼けをしないのも大きなメリットです。
特にドレスを着るお稽古を習っているお子さんには大切なポイントでしょう。
そして、雨で中止になるということもないので、予定も立てやすいと思います。
子供が水泳を習うことの4つのデメリット
なんだか、メリットばかりで嘘くさい・・・
そう思う人も多いことでしょう。
友人の水泳のインストラクターに水泳のデメリットは?と聞くと
「ない!メリットばかり!」と断言しています。
でも、デメリットもあるはず
そこで調べてまとめてみました。
感染症のリスクがある
これが一番のデメリットかもしれませんね。
わが子の通っていた水泳教室でも
「水いぼのお子さんはご遠慮ください」という張り紙が貼ってありました。
水泳教室で感染する病気で一番多いのが
水いぼ
水虫
ではないでしょうか。
本当は水いぼは、プールの水で感染することはまずないそうです。
いぼが潰れることで中のウイルスがまわりの皮膚につくことで感染します。
皮膚につかなければ感染しないので、プールの後にシャワーをすること、タオルやビート板を共有しないことなどで感染予防できるそうです。
水虫は足ふきマットが衛生的に保たれている教室なら感染のリスクは減ります。
塩素に対してアレルギーがある場合もある
ぜんそくなどの呼吸器系に効果のある水泳ですが、プールの水に使われている塩素に対して弱いお子さんでしたら、ぜんそくが酷くなる場合もあるそうです。
その場合は水泳をすることがデメリットとなるでしょう。
また、皮膚に合わないお子さんもいることでしょう。
皮膚に良い刺激を与えてくれる水泳ですが、皮膚の表面にアレルギーがあれば逆効果となります。
喘息やアレルギーがあるとわかっていなくても、水泳で体調が悪くなる場合は、すぐに医師の診断を受けるようにしましょう。
塩素に対してアレルギーがあると診断されたなら、必ず医師に相談の上、水泳を継続するかどうか決めて下さいね。
道具や教室代に費用がかかる
親子でジョギングでしたら、初期費用はあまりかからないでしょう。
でも水泳をするのには、水着や帽子、ゴーグルなどが必要不可欠です。(まあ、これ自体はそんなにかかりませんが・・・)
小さい子供はあっという間にサイズアウトしてしまいます。
時には一年に二回も買い替えることも。
また、水泳教室に通うのにも費用がかかります。
入会金、月謝、教室によってはテスト代や送迎バス代など。
費用がかかるのはデメリットかもしれません。
本格的に取り組むと肩がごつくなる。
どのスポーツでも幼少期から「本格的」に取り組むと体型がそのスポーツに対応したものになると思います。
水泳では肩がごつくなるということが、特に女の子にはデメリットとなるかもしれません。
でもこれはかなり本格的にやった結果です。
週に一回、二回では、オリンピック選手のような逞しい体型にはならないそうです。
通常の習い事としてなら、あまり気にする必要がないかも・・・のデメリットですね。
水泳を習うことの効果
最初の章のメリットでも触れましたが、水泳を習う事の効果はたくさんあります。
メリット=効果なのですが、実際に体験したり、友人のお子さんの体験から感じたりしたことをご紹介しましょう。
風邪をひかなくなった
すこし風邪気味となっても発熱しなくなった
他の運動系お稽古をしていないのに、持久力がとてもついた。
体のバランス感覚がとても良くなった。
成功と挫折を味わうことで努力することとチャレンジする精神力を得ることができた。
算数の図形と立体が得意
特に最初の二つは水泳を習い始める年齢を引き下げた理由だったので、効果があった時はとても助かりました。
風邪をひく度に、
「熱が出て、また気管支炎になったらどうしよう・・・」と不安だったので。
また、運動系お稽古をしていないにも関わらず、とにかく体力がつきました。
ハイキングに行っても、一日外で遊んでも疲れない。
その分付き合う親が疲れましたが・・・。
また、体のバランス感覚は全身運動と体幹が鍛えられた結果からか、アスレチックなどもクリアできるものがたくさん。
できないものに対しても、水泳で培ったチャレンジ精神で挑んでいき、毎年行ってはクリアする課題を増やしていきました。
そして、算数の図形分野は得意分野となりました。もともとレゴや積み木遊びも好きだったこともあるのですが、今から考えると水泳で空間認知能力を鍛えたせいかもしれませんね。
友人のお子さんたちは
内向的だった子に友達ができた。
ぜんそくが良くなった。
運動神経が良くなった
日焼けしないので良かった。
など様々です。
皆同じ「裸」だからか、内向的な子だったのに、知らないうちにお友達ができるようになったそうです。
ご褒美タイムなどでゲームなどがあったからかもしれませんが、内向的な性格が活発になって喜んでいました。
また、ぜんそくのお友達はびっくりするほど改善されていました。親戚の子も同じく喘息に効果がありました。
外では、運動をさせようという気にならなかったそう。
それに、運動神経がよくなったという友人が多かったですね。
道具を使ったりゲーム方式のスポーツをしていたりというわけではないのに、違うスポーツをした時にも基本的な筋力や体力がついているので、苦にならなかったそうです。
女の子のママさんで「バレエを習わせているから」や「ピアノを習わせているから」という方は「日焼けをしない」というのはメリット大とのこと。
ドレスやチュチュの姿に日焼けは禁物ですから、屋外スポーツは避けたいということです。
子供が水泳を習うメリット デメリットのまとめ
心肺機能の向上に脳の発達、そして精神面も鍛えてくれる水泳はメリットがたくさん!
何よりも、水泳を習うことで水への恐怖が無くなり、自分の身を守れることにつながります。
体力もつきますし、質の良い筋肉をつけてくれるので、他のスポーツへ移行する時にも役立ちます。
でもデメリットも確かにあるので、お子さんの状態を見ながら、親子で安全に楽しく取り入れてみてはいかがでしょうか?
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