赤ちゃんの夜中の授乳の負担を軽減させてくれる添い乳。
疲れた身体にはとってもメリットがあります。
でもとっても危険なデメリットもあります。
デメリットの中には赤ちゃんにとって命の危険に関わるものもあるので、気軽に添い乳をする前にデメリットや添い乳をする注意点を知っておきましょう。
添い乳をしようか迷っている方、現在添い乳をしている方も、赤ちゃんの安全のためにもぜひ、メリットとデメリットを知って下さいね。
添い乳のメリットとは?
横になっている赤ちゃんと一緒に横になって、寝ながら授乳させることを添い乳といいます。
出産後の身体はダメージが大きく、疲れもたくさん残っています。
人によっては帝王切開などで、腹部の痛みもあることでしょう。
それでも待ったなしなのが授乳です。
新生児では頻繁に授乳がありますし、母乳の出が悪ければ、それはもう、腱鞘炎になるくらい、赤ちゃんを抱きかかえて授乳することも・・・。
また、冬の夜中の授乳は寒くて辛いもの。
もちろん、ママが風邪をひいて熱でも出たら、母乳への影響も考えると薬が気になるので心配です。
何よりも、産後はとっても眠いと思いませんか?
私はとにかく眠かったです。
体を回復させるために、脳と体が睡眠を欲しているのだな。
人間ってやっぱり動物だな。
なんて思ったものです。
そんな時に助けてくれたのが添い乳。
新生児の時には行いませんでしたが、首が座り、夜中の授乳が一回になってしばらくしてから添い乳をスタートしたと思います。
授乳回数や母乳の量、ミルクと混合で授乳など、人によって様々なケースがあると思いますが、一般的な添い乳についてのメリットを、経験談もふまえてまとめました。
ママの体を休めることができる
母乳の出が悪かったり、浅い眠りの赤ちゃんだったりすると、夜中に何度も起きて授乳は本当につらいもの。
それでなくても産後の眠気と疲れがたまり、他の子のお世話もあったりすると、夜は疲れがピークになることでしょう。
また、私は帝王切開だったので「起き上がる」という動作そのものが腹筋を使うために、痛かった記憶があります。
体を庇いながら起き上がると、肩や腰なども痛くなったりする場合も。
思い出すと、夜中の授乳、本当につらかったな・・・と感じます。
そんな疲れから解放させてくれるのが添い乳です。
起き上がって、赤ちゃんを抱っこで授乳、また寝かせてという動作がないので、本当に楽でした。
寒くない
冬の授乳は本当に寒いです。
夜中に起きて授乳していると背中の寒い事!
赤ちゃんは最初お腹が減っているので寒さは感じないようですが、お腹がいっぱいになって眠くなってきているのに、寒さが邪魔して愚図ってしまう、なんてこともあります。
添い乳だと寒さを我慢せずに授乳できますし、赤ちゃんを冷気にさらすことも無くなります。
起こすことなくそのまま寝てくれる
お腹がいっぱいになってウトウトしている可愛い赤ちゃん。
そ~っと下ろして布団をかけて・・・
とすぐに、オギャーっと泣き出してしまう。
「一からやり直しだ・・・」
なんてことは添い乳前にはしょっちゅうでした。
とにかく眠りが浅い子だったので、下ろすと泣いていましたね。
でも、添い乳にしてからは、赤ちゃんに大きな振動を与えたり体勢を変えたりすることなく、そのままそっと離れるだけなので、赤ちゃんを起こすことなくそのまま寝てくれます。
これも楽だったな~と思うメリットです。
ママの存在を感じて安心して眠りについてくれる
寄り添って寝ながら添い乳していると、抱っこするよりもさらに
体温
心音
香り
などが赤ちゃんにダイレクトにずっと伝わっています。
同じお布団に入って寄り添っているからでしょう。
赤ちゃんがママの存在をすぐそばに感じていることで安心します。
癒される
眠い!
辛い!
寒い!
と体と精神を酷使していると、授乳が義務的になることもありました。
おっぱいの出が良い人はいいなあ。
ミルクもあげようか。
なんて思っていたこともありましたね。
そんな義務的な気持ちになっている時は、赤ちゃんの表情を見るなんて余裕はありません。
可愛くて疲れが吹き飛ぶ・・・・なんていうのは、心身の疲労が最小限なくなっている状態だと思います。
その最小限の疲労回復に添い乳は役立ってくれたと思います。
スキンシップがとれる
前述のように、最小限の疲労回復が添い乳でできていれば、表情を見て可愛いと思える癒しの気持ちによって、さらに心の余裕が生まれます。
そうしたら、授乳中に触れ合う事が嬉しくて、自然にスキンシップを取っていました。
あやしたり、声をかけたりということはもちろん、自然に髪を撫でたり・・・。
親子のスキンシップの機会が増えますね。
寝つきが悪い時には特に効果がある
おむつを替えて、授乳もしたのにぐずって中々寝ない・・・
それが毎回だと困ってしまいます。
抱っこしてあやしては下ろして寝かせると、また泣いて起きての繰り返し。
これが続いて心身の疲れがピークのママさんもいることでしょう。
私は、赤ちゃんと同じ布団で寄り添って寝ていて、授乳が終わったらそっと離れていたので、赤ちゃんを冷気にさらしたり、動かすなどの刺激を与えたりすることがなかったので、起きないのはもちろん、赤ちゃんが授乳中に自然に眠りに落ちるので、とっても楽でした。
授乳と同時に寝かしつけもできる
おむつも授乳も済んだのに、なぜか泣いて寝てくれない・・・。
「そんな時は抱っこ紐で歩き回ったり、ベビーシートにのせて車でドライブさせたりするといいよ。」と聞いたことがありませんか?
いとこの子は毎回夜中に、パパがドライブへ・・・。
パパの睡眠不足も生じて、仕事がつらかったと言っていました。
姉は揺れるバウンサーに乗せていたといい、私もおさがりをもらったのですが、我が子には合わず。
泣いては抱っこしていました。
「泣き止むまで好きなだけ泣かせておくと、疲れて寝るよ。」というアドバイスもあって試したものの、効果なし。
それを解決してくれたのが添い乳でした。
救われた気持ちになりましたね。
色々な方法があると思いますが、育児に正解はないと言います。
もちろん気を付けるべきこと、やってはいけないことはあると思いますので、それは避けて、自分と赤ちゃんに一番合った方法で、育児をすることでストレスが軽減されるのではないでしょうか。
その一つに添い乳があるのだと思います。
添い乳のデメリットは?
冒頭に、私が添い乳をはじめたのは首が座ってから、つまり新生児の頃は添い乳をしなかったと書かせていただきました。
助産婦さんや、経験者ママさん、小児科医の人によっては新生児からも添い乳は気を付けたら大丈夫という人もいらっしゃいます。
私は出産した病院で、頻繁な授乳に慣れていたことと、赤ちゃんが最初は軽かったので抱っこして授乳が苦にならなかったことから、新生児はもちろん首がしっかり座ってしばらくするまでは抱っこでの授乳でした。
夜中に一回授乳でよくなった辺りから、そろそろ楽をして、動き回った時に備えて体力を回復しようかなと思って添い乳を「自然に」はじめた記憶があります。
添い乳は危険なデメリットもあるようです。
私は自然と危険を回避していたようですが、最初に「添い乳をしよう」と調べている方はきっと添い乳の存在を知っているからだと思いますので、メリットばかりでなく、デメリットもきちんと理解することが、悲しい事故を防ぐことになると思います。
助産婦さんの中には「絶対に反対!」とおっしゃる方もいるのが添い乳。
デメリットをまとめてみましたので、ぜひご覧くださいね。
窒息の可能性がある
まずはこれが頭に浮かびますね。
読んでるあなたもこれが一番に頭に浮かんだと思います。
窒息死!怖いですよね!
このリスクがあるのが添い乳。
ですから、一番大きく危険なデメリットは窒息の可能性といえるでしょう。
ママさんが産後はもちろん、日々の育児に家事に、中にはお仕事と、心身ともに疲れるのは当然です。
そこで、ついウトウト・・・なんてこと、絶対に責められるべきではありません。
でも、授乳中に知らずに寝てしまって、結果的に赤ちゃんの気道を塞いでしまったら・・・
取り返しのつかないことになってしまいます。
「私は寝ないから大丈夫」
「気道に気を付けているから大丈夫」
という過信は特に要注意。
最悪、窒息の可能性があるということを、必ず理解しておくべきでしょう。
添い乳なしでは眠らなくなる
眠りの浅い赤ちゃんは特にこの傾向があると思います。
普通ならお腹がいっぱいになったら眠りにつくはずが、お腹がいっぱいになっても口におっぱいを含んでいないと不安で寝付けなくなる・・・という可能性も高まるそうです。
目覚めた時にも「おっぱいが口の中にない!」と泣き出してしまう赤ちゃんも・・・。
おしゃぶりを離せない赤ちゃんと同じ現象が起きてしまうのです。
また、おっぱいがないと眠れないということもあるようで、結果、おっぱい離れが遅くなることも・・・。
お気に入りのぬいぐるみ、タオル、毛布がないと寝付けないというのと同じく、添い乳のおっぱいがないと眠れない、という可能性があるのもデメリットでしょう。
浅い眠りになることも
おっぱいを吸いながら寝ているわけですから、眠りが浅くなりがちです。
授乳が終わって、眠りについた赤ちゃんからそっと離れて観察していると、口だけ動かすこともあります。眠りながら吸っているのです。
これで敏感な時は起きてしまいますし、起きなくても脳の一部は「おっぱいを吸おう」と使っていることになります。
脳を完全に休めていない、と添い乳に否定的な医療従事者も多いようです。
質の良い睡眠は、赤ちゃんの脳や体にとって必要不可欠。
眠りが浅くなると、質の良い睡眠ができません。
授乳量が少ないことも
きちんと授乳量を確保した中で、寝かしつけるための添い乳でしたら問題はないかもしれませんが、授乳として添い乳をした場合、時には授乳量不足になることもあります。
横になった体勢で、赤ちゃんがしっかり吸うことができない。
赤ちゃんが半分寝ながら飲むので飲む量が不十分。
なんて問題点もあるようです。
その結果、すぐに起きてしまったり、ぐずったり、体重が増えなかったりという結果になってしまうことも。
ゲップをせずに寝てしまう
ゲップをせずにそのまま寝てしまう場合も多くなります。
そうするとガスがお腹にたまってしまい苦しくて赤ちゃんは泣きだすでしょう。
また、ゲップをしないことで、折角授乳しても吐き戻してしまうこともあるでしょう。
何よりも怖いのが、吐き戻して器官に入ること。
窒息や器官の病気の原因となることも。
添い乳でもゲップをさせてあげましょうね。
中耳炎のリスクが高まる
添い乳は仰向けの状態になることからおっぱいが耳管に入りやすいと言われています。
普通に抱っこして授乳する時も赤ちゃんの姿勢は注意されますよね。
添い乳だと仰向けに近い状態でおっぱいを吸っているので、そのままミルクが耳管に流れてしまった場合、中耳炎を引き起こしてしまうことも。
添い乳をしていて、中耳炎を繰り返している場合は医療機関に相談することが大切です。
乳腺炎になりやすい
片方のおっぱいだけ飲ませていると乳腺炎になりやすいです。
私も経験者。辛かったです。
私は布団を二つ敷いて赤ちゃんの布団の横の布団で寝ていました。
その私の布団の位置を変えることで、夜中の添い乳の際の授乳する順番を左右に分けるようにしました。
また、添い乳だとくわえ方が浅くなることで、しっかりとおっぱいを吸えなくて、それが原因で乳腺炎になることも。
熱も出ますし、痛みもあるので、これはママさんにとっては大きいデメリットですね。
体勢による体の痛みが生じることも
特に赤ちゃんが大きくなってきたら添い乳をしていると肩が凝ります。
腕や肩の置き場所が困ってきて、その結果無理な体勢をとってしまうのでしょう。
肩こりから頭痛へ。
変な姿勢から腰痛へ。
などを悩んでいるママさんも多かったです。
歯が生えてからの添い乳は虫歯のリスクも
おっぱい離れがしにくくなる可能性がある添い乳。
歯が生え始めてから、つまり、離乳食をはじめているとハミガミもスタートです。
せっかく歯磨きしたのに、添い乳するとハミガキをせずに寝ることになってしまいます。
そうすると虫歯のリスクも高まると言われています。
添い乳をすることで注意する点は?
前述のように、添い乳をすることにはメリットもデメリットもたくさんあります。
いずれも、母子ともの心身に関係するメリットとデメリットです。
小児科医、助産婦さん、先輩ママさんなども、それぞれの意見も違う添い乳です。
自分と赤ちゃんの体調や状況を考えて選択するようにしましょう。
それでも注意点を理解したうえで添い乳をすると更に安心だと思います。
どちらにしても「無理」は避けるべきです。
安全に添い乳をする、
安全のために添い乳をしない。
どちらの選択も正解なのです。
次に挙げているのは私が気を付けた点です。
首が座ってから、夜中に一回授乳になってから添い乳をスタート
新生児でも大丈夫という医療関係者もいるようですが、今でも私は怖くて選択はしません。
首が座ってからの添い乳のほうが安全だと思っています。
授乳回数については、体重の増え方やおっぱいの出などによって回数が変わるタイミングが違うことでしょう。
私はおっぱいの出が悪かったのもあったので頻回授乳からスタートしました。
そのこともあったので最初は頑張りました。
何回も起きるのは辛いですが、その時はまだ首も座っていないのと、頑張ろうと元気だったので通常に授乳していましたね。
夜中に一回になった時から
すこし楽をして体を休めて、赤ちゃんと余裕をもって向かい合えるように・・・。
と、自然に移行しました。
夜中に何度も添い乳だったらリスクも増えるのを忘れないようにしましょう。
違う蒲団で寝る
赤ちゃんは赤ちゃん用のお布団で。
私は横に違うお布団を敷いて寝ていました。
添い乳の際は、私がソロソロと移動して、赤ちゃんの側へ。
授乳が終わったら、またそーっと自分の布団に戻る。
移動するのが面倒に思うかもしれませんが、寝たままなので、起きたまま授乳するよりもとっても楽です。
きっと最初の頻回授乳を夜中にしていたからでしょう。
横になったまま移動して、また自分の布団に戻るということは苦になりませんでした。
赤ちゃん用のお布団はスペースも狭いし、硬いし、足も寒いはず。
そのまま一緒に寝て窒息させるリスクを減らせるのでは?と思います。
ポイントは、自分にとって「快適な状況」を作らない事。
快適だったら一緒に眠ってしまいますので。
一緒に眠り込んで窒息の可能性を無くすようにすることが大切です。
必ずゲップさせる
これはコツを掴んだら寝ながらでもできると思います。
ちょっと胸の上に抱き上げるだけでゲップしてくれるようになります。
こうした移動をさせるためにも、首が座ってからでないと危険だなと思うのです。
乳腺炎の予防をする
乳腺炎になっては授乳も困ったことになってしまいます。
何よりも熱と痛みが大変です。
そのためにも、私は布団を敷く位置を毎日変えて左右両方で授乳するようにしました。
寝る前の授乳時は必ず添い乳の時とは逆にしておきます。
そして添い乳の際の授乳は毎日変えてと気を付けていました。
面倒かもしれませんが、乳腺炎の辛さを考えると楽なものです。
無理をしない
添い乳が楽と聞いて、添い乳を試す人もいることでしょう。
赤ちゃんの状態やご自身のバストの大きさなどで赤ちゃんへの負担やリスクも変わります。
育児全般にいえることですが、それぞれに応じた状況や人によってマッチすることが違うこと。つまり正解がない場合もあるということです。
注意深く、赤ちゃんに向き合いながら、「無理をしない」ことが大切です。
頑張りすぎるのも無理ですし、
この方法がいい!と楽な方法に飛びつくのも無理です。
無理をしないために、助産師さんや保健士さん、小児科医などの専門家に相談するのもいいと思います。
自分だけで抱えて判断したり、我慢しすぎたりしないようにするためにも専門家に相談しながら、母子の安全にとって一番いい育児方法を千差万別で行ってはいかがでしょうか?
添い乳のメリット デメリットのまとめ
出産や育児につかれた身体に楽な添い乳はメリットがたくさんあります。
私も添い乳に助けられて育児を乗り切りました。
でも、添い乳はデメリットもたくさんあるので注意が必要です。
特に窒息のように、命に係わるデメリットもあるのを頭に入れておく必要があります。
ネットにはたくさんの情報が溢れていますが、医療従事者などの専門家に相談しながら、ご自身の育児を助けてもらうことも大切です。
いろんな悩みにお答えします。
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