「ドラゴン桜2」が2020年夏には放送されるという噂がありますが、前作「ドラゴン桜」のあらすじや感想、豪華なキャストと主題歌についてご紹介したいと思います。
2005年TBSで放送されたドラゴン桜は、原作の漫画だけでなく、ドラマも大人気でした。
視聴率が取れる王道のドラマ「学園もの」に加えて強烈なセリフが視聴者の心に響く、そして最終回では涙したという方も多かったようです。
前作は観た、でも、次作の前におさらいしたいという方も、もう一度ドラゴン桜の世界を覗いてみて下さいね。
目次
ドラマ ドラゴン桜とは?
ドラゴン桜 ドラマのあらすじ
主人公の桜木健二(阿部寛)は元暴走族リーダーの貧乏弁護士。
警察に捕まったことから目が覚め、独学で勉強し、東大に合格したものの、進学しないで弁護の道へ進んだ異端児。
でも、世の中そんなに甘いものではなく、事務所を構えたものの、家賃も払えず困っていた桜木は、先輩弁護士に一つの案件を紹介してもらうことに。
その案件が「私立龍山高校の学校法人清算」の仕事。
龍山高校は破産寸前のおバカ高校。
何を思ったか、桜木は学校法人清算する方向から学校再生へと180度大きく舵を取ることに。
この学校を進学校に変貌させたら自分の実績になる!
そうすれば虎ノ門に大きな事務所を構えることができる!
と、気持ちの良い程の自己中的な欲望から学校法人を清算せずに再建を目指すことに。
でも、さすが異端児。通常の「再建」ではありません。
なんと、落ちこぼれのおバカ高校から東大5名合格者を出すと宣言!
これには、生徒はもちろんですが、英語教師の井野真々子(長谷川京子)はじめとする龍山高校教師陣も猛反発します。
しかし、そんな反発なんてなんのその!
桜木は東大合格への第一歩として特別進学クラスを設けます。
そのような桜木の一方的で非現実的なプランに乗り気の教員がいるはずもなく、ならば・・・と桜木が特進クラスの担任になることに。
ここでも異端ぶりを発揮しますが、まだまだ序の口。
桜木は生徒へ向けて特進クラスで東大合格を目指そうと生徒を集めます。
ヤンチャな矢島勇介(山下智久)は父が多額の借金を残し蒸発し、その返済に追われる母と二人暮らし。約300万円の借金を桜木に出資してもらい特進クラスへ。
勇介の幼馴染で、真面目だけどおバカな水野直美(長澤まさみ)は、酒と男に問題がある母親から自立するために特進クラスへ。
そして、ギャルの香坂よしの(新垣結衣)は勇介の彼女。勇介と一緒にいたいという動機で特進クラスへ。
さらに、勇介のバンド仲間の金持ちのボンボン緒方英喜(小池徹平)、進学校に通う超性格悪し!の二卵性双生児の弟がいる奥野一郎(中尾明慶)、いかにもギャル風の小林麻紀(紗栄子)の三名も加わり、全5名が特進クラスの生徒となります。
色々あって集まったワケあり生徒5名は偏差値36!
桜木が招集した各教科の精鋭の特別講師達が、この落ちこぼれ生徒達を現役東大合格へと導きます。
さて、落ちこぼれ生徒5名は本当に東大に現役合格出来るのでしょうか?
ドラマ ドラゴン桜がヒットしたわけ
ドラゴン桜は原作漫画よりも登場人物の人間ドラマを更に濃く描いています。
東大合格へ向けての受験勉強を通して成長し、様々な人間関係も織り交ぜて描かれます。
そして、桜木の直球すぎるセリフに最初は反発していた生徒達の心に強く響き、そして特進クラスの生徒たちの成長と変化は、反発していた龍山高校の教師陣や学校全体まで影響を与えるのです。
生徒それぞれは学力不足だけでなく、家庭環境など「背負うもの」がたくさんあり、それらの苦労も描かれています。
そして、ドラマ ドラゴン桜は、単なる受験がテーマの学園ドラマではなく、観る世代によっては会社や一般社会に置き換えて共感することが出来る点が、様々な世代の心を掴みヒットしたわけでしょう。
全11話で、最終回の視聴率は20.3%!
不覚にも涙した・・・という方も多かったはず。
このように、ドラゴン桜は「学園もの」+「名台詞」+「豪華キャスト」と三拍子そろったドラマなのです。
ドラマ ドラゴン桜の感想
ザックリいうと、ドラゴン桜は落ちこぼれの高校生達を東京大学へ現役で合格させるまでを描いた「学園ドラマ」です。
でも、前述で何度も言いましたが、それだけではないのです。
半沢直樹でもスカっとするセリフが大人気となりましたが、このドラゴン桜でも文字面で見たら乱暴なセリフが出てきます。
そのセリフ、奥が深い。でも、ありえないほど乱暴なセリフです。
え?どんな風に?と思うでしょう?凄いですよ~!!
例を挙げてみましょう。
第一話のタイトル
ですよ?
何々?どういうこと?と興味惹かれませんか?
これを言われた生徒達も反発しながらそう思ったことでしょう。
単にこういうキャッチーなセリフだけでないのがドラゴン桜の人気の背景にあるように思います。
例えば、龍山高校の生徒の前で特進クラスの生徒を募集する桜木のセリフ。
およそ、「募集」とは言えないセリフです。
ここから始まります。
このセリフ、特に今の社会のシステムや政治ニュースなどを見る大人は、大きく頷くのではないですか?
さらに、今が楽しかったらいいんだよ~!!と毎日を惰性で過ごしている生徒たちにわかるように、その理由を説明します。
その理由とは
ズバリ
これもそうですよね。
携帯電話に始まり、各種サービスの説明、高齢者には解りにくく、行政サービスに至っては本当にややこしいと思っている人が子育て世代のママ友にもたくさんいます。
放送されてからかなり経つのに、まるで現代社会を予見するかのようなセリフにも驚かされます。
「賢い奴は騙されずに得して勝つ。バカは騙されて損して負け続ける。これが今の世の中の仕組みだ。」
もう反論の余地はありませんよね。
きっと生徒達それぞれの胸にたまっていたモヤモヤや疑問、やるせない諦めと絶望も同じように声を上げていたことでしょう。
そうして、桜木は生徒たちに説くのです。
目的もなく毎日学校で友達と楽しく過ごすだけの高校生。
その高校生活を経た視聴者の心にも突き刺さることでしょう。
こうして、桜木は勉強の「真の目的」を説くのです。
その究極の方法がまた極端であり、壮大なものです。
「東大に行け!」
これには生徒も視聴者も戸惑うことでしょう。
そんな甘くないって・・・という声も出るはず。
これが大人だったら「選抜クラスを作るために選抜試験をして、ちょっとでも見込みのある生徒をピックアップしよう」など考えてしまいますよね。
でも、やはり桜木は異端児。
「勉強したい奴は無条件で入れる。但し、目標とする大学は東京大学一本!」
と宣言。しかも、初年度5人の現役東大合格を目指すというのですから驚きです。
もちろん生徒たちはまともに聞き入れません。
反発していた生徒に畳みかけます。
これはお前らの人生のターニングポイントであり、もたもたしているやつにチャンスないのだ・・・・と。
これが「特進クラス募集」の演説というから凄いですね。
もちろん、生徒たちは大反発。
その後の生徒とのやり取りのセリフもまた感動ものなのですが、多くなるので割愛するとして、でも響いたセリフをもうひとつ。
矢島が桜木に反発していちゃもんをつけ、なんで東大なんだ?と問いただします。
私達の社会でも良く聞きますよね。
「東大へ行っても人間性が・・・」
「ガリガリ勉強して東大へ行ってバランスが・・・」
などという一般的な風評。
ちょっと前にあった「ゆとり教育」もそうですが、たぶん現代社会では「思考力を問う受験」になるかもしれません。
これにも桜木はスパッと切ってくれます。
生徒たちは社会のシステムについて何も知らないから。知らない理由は大人たちがわざと教えないから。
その代わりに未知の無限の可能性など根拠のない無責任な妄想を子供たちに教育現場で植え付け、その結果子供達も「個性を活かして他人と違う人生を送ろう」などという思考回路になってしまうと。
でも、実際に社会に出てみると実感しますが、そんなに甘くないですよね。
逆に「個性」は嫌われ、疎まれてしまいます。
扱いにくい、反抗的等という理由で・・・。
桜木は、東大なんてとバカにする生徒達に、その社会システムの現実を説き一蹴したのでした。
さらに、
と鼓舞します。
つまり桜木は、騙されずに生きていたければ勉強しろ、と勉強は己の人生を守る武器になることを生徒達に説いたのでした。
そして、トドメに冒頭のタイトルにもあったセリフ
となるのです。
第一話でこれですよ。
全話このように、心にドスンと投げられる直球のセリフが登場し、観るほうは様々な想いで観ることができます。
これらの名台詞は世代を超えて、それぞれが、それぞれの立場で桜木のセリフを受け止めることでしょう。
ドラゴン桜 原作漫画とドラマの違いは?
原作では、受験テクニックや教育論満載で、受験生のみならず、受験生の保護者にも参考になる漫画でしたが、ドラマでは視聴者層を意識したのか、受験テクニックなどよりも、受験を通して高校生達が成長していく姿を中心に描かれています。
そして、大きな違いは登場人物設定。
原作漫画では特進クラスの生徒は矢島と水野の2名ですが、ドラマでは5名。
しかも、矢島の設定は原作漫画と大きく異なっています。
ドラマでは、更に幅広い人に共感を得られるように、原作漫画の矢島の人格や背景を奥野や緒方に反映させています。
水野の設定は矢島よりも原作に沿っていますが、受験本番の場面は原作と大きく異なります。
このように、生徒の人数や設定は原作漫画と設定を大きく変えていますが、桜木のキャラクターやセリフは原作漫画を踏襲しています。
思い返せば、半沢直樹の「倍返しだ!」の背景にも様々な想いや過程がありましたよね。
学園ドラマといえば「金八先生」ですが、有名な「腐ったリンゴ」というセリフは時代を超えて心に残っています。
これらのドラマに共通するのは、キャッチーで強烈なセリフでいながら、そのセリフが説明する様々な事を集約していて、どの世代の人の心にも響くということではないでしょうか。
ドラゴン桜 豪華なキャストと主題歌
豪華すぎるキャスト
山P(山下智久)に
ガッキー(新垣結衣)、
長澤まさみという
豪華な特進クラス生徒のキャスト。
このキャストだけを観たら、アイドルや人気女優の学園ドラマという感じですが、ここに一味も二味も深みを加えるのが主役である
阿部寛。
映画「テルマエ・ロマエ」やドラマ「結婚しない男」シリーズなどで真面目な(濃い)顔をしながら、どこか抜けているというコメディを演じさせたら、この男優!ですね。
元ファッション誌のカリスマモデルという肩書は捨て去るくらい、七変化の俳優と成長しました。
その熱い風貌と同じく、熱いセリフがマッチし、ドラマを人気若手のドラマにとどめていません。
脇を添えるキャストも豪華すぎます。
反発する教師に長谷川京子をはじめ、原作には設定がなかった理事長に野際陽子。
もちろん、特別講師陣や生徒の家族も名役者揃い。
ドラマ制作陣はよくぞ、このキャスト達を集めたと感服してしまうほどです。
ドラマ ドラゴン桜 主題歌
主題歌:「realize」melody.
melody.が歌うこの「realize」は楽曲とドラマの内容のマッチング、そしてドラマヒットの影響もあり「受験生の応援歌」として知られるようにもなりました。
本当にこの楽曲の歌詞、ドラマとリンクしているので感激ですよ。
ドラゴン桜の主題歌は、こちらから探してみてください。
⇒ealize melody.
この楽曲を歌うmelody.は日本を代表するギターアーティストMIYABIと結婚後は引退されているようです。
「ドラゴン桜2」の主題歌に連投はされないのか気になりましたが、ないのかな・・・とちょっと残念です。
ドラゴン桜のドラマのあらすじのまとめ
ドラマ ドラゴン桜は、阿部寛演じる桜木と山下智久やガッキーはじめ豪華なキャストの生徒達が織りなす学園ドラマ。
でも、阿部寛が放つド直球の名台詞は学生だけでなく大人の心にも強く響きます。
おバカな高校生が東大現役合格を目指すという無謀な受験ドラマ以外の奥深い物語を描き、その思い切りの良いセリフは、仕事で疲れた大人たちにも、きっと元気をくれることでしょう。
良いものは年数を経ても良い。そんなドラマ「ドラゴン桜」を初めての人も、観ていた人も、もう一度観てはいかがでしょうか。
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