看護師の保育園での仕事内容をお話しします。
ナースで転職を感が当てる人には参考になると思います。
4年の小児科経験があり、東京へ引っ越してからも子どもと関わる仕事がしたかった私のところに、保育園の看護師をしてみませんか?とある時、誘われたのがきっかけでした。
新しい保育園が開園したけれど、看護師の応募者がいないということで、転職会社が探していたようです。
ちょうど家からバスで20分くらい。
東京で小児科の求人は少なく、諦めていたところだったので、驚きと同時にとっても嬉しいお話でした。
そんな私が面接を受け、すぐに保育園の雰囲気や働いているスタッフの人柄の良さに心動かされ、翌月から働くというスピード転職を果たしました。
さて、それから1ヶ月経ち、ようやく保育園の流れや看護師の仕事の全体像が見えてきたところです。
慣れてきたとはまだ自信を持っては言えませんが、自分なりに楽しく一生懸命仕事をしています。
そんな保育園看護師の私の”ある1日”をご紹介していきましょう!
目次
看護師の保育園での仕事内容を詳しく!9月にある日の記録
午前
朝のラウンドでは、体調不良などでのお休みは0名。
この時期はそんなに具合の悪い子は多くないようだ。
0歳児クラスが午前のお散歩中、部屋のおもちゃをアルコール消毒と整理整頓を行う。
お散歩から帰ってくると、けっこう汗をかいていたので沐浴をした。
8月に入職して初めて沐浴したときは、小児科時代を思い出して懐かしくなったけど、翌日は両腕が筋肉痛でパンパンだった。
体を洗うときは手で優しく洗う
タオルでゴシゴシ拭かないで上から押さえる
入浴後はローション、クリームで皮膚に膜をつくる
とお母さんに指導して、保育園でもなるべく沐浴するようにしたら、1週間くらいで綺麗になってきた。
解説
朝は全部のクラスに顔をだし、休みの確認や、体調不良の子がいないかをチェックします。
看護師は0歳児クラスにいることが多いです。また、子どもが使うおもちゃ、周りの環境には常に注意を払います。
暑い日は沐浴といって大きな洗面台で体の汗を流します。
0歳クラスといっても5ヶ月から1歳過ぎの子もいるので、体重が倍くらい違う子もいますし、発達段階もバラバラです。
特に0歳クラスはあせも、オムツかぶれなど皮膚トラブルが多いです。沐浴の時には全身の皮膚チェックが必要です。
昼食
今日のお昼は離乳食後期となったBくんの食べ具合をチェックするために、介助に入る。
きゅうりを棒状にカットしたものは手掴み用のもので、食事に興味を示すように持たせてみると、すんなり口に入れる。
しかし、数口食べるとそれを机に叩いたりして遊ぶように。
一度、手掴み食べは終わりにし、離乳食をすすめる。
よく噛んで、飲み込みの動きは問題なさそう。
口から出したり、口の中に食べ物が残っていたりしないので、スムーズに食べれている。
解説
看護師も保育士と同じように食事介助に入ります。
食事中の咀嚼や嚥下の観察もお仕事です。
もし上手く飲み込めないようなら、すりつぶして、一口量を減らすなどして工夫します。
アレルギーのある子は多いので、全体も観察しながら介助します。
昼寝
いつも最後まで昼寝できず、グズグズなCくん。
でも、○○保育士さんが大好きなので、先生に抱っこされていると知らぬ間に寝てしまう。
私も寝かしつけは得意だったけど、保育士さんには敵わないなぁ。
睡眠時チェックをつけながら、保育ノートを確認する。
Dちゃんの保育ノートに、「最近、便秘気味でコロコロのウンチが数日置きに出ます」と書いてあるのが気になった。
今日の帰りにお母さんに話を聞いてみることにした。
「Cくんがおうちでのミルクの量が少ないと思うのですけど」と保育士さんに相談された。
月齢と体重から計算しても、もう40mlくらいは増やしてもいいので、お迎えのときにお母さんに伝えましょうということに。
もしかしたら、いつも昼寝がスムーズにいかなかったのも、お腹が空いていたせいかも?
解説
寝かしつけや保育ノートを読んで、情報を得ることもお仕事です。
保育ノートから気になったことはお迎えの時などに確認します。
保育士さんと一緒に子どもの成長発達に合った保育内容についても相談したりします。
休憩
子ども達が全員お昼寝に入ったので、今日はゆっくりお昼が食べられそうだ。
その間に会社のメールをチェックし、来月の看護師会議の議題に目を通す。
解説
お昼休憩は子ども達のお昼寝の状態で左右されます。
保育園を運営している会社の看護師が集まり、本社で月1回会議があります。
様々なインシデントや他の園にも周知したい問題などを議題に、話し合うことが多いです。
午後
0歳児クラスでは、今月末にある運動会の準備で、本人たちの体のサイズに合わせて衣装作りをするため、ついでに身長体重測定をやった。
成長曲線の上を飛び越えている子はいるけど、特に引っかかりそうな子はいない。
他のクラスにも顔を出して変わりがないかチェックする。
先月末から新しく入園した3歳クラスのEくんは、もうすでにクラスに打ち解けているようだ。
解説
看護日誌だけでなく、保育だよりの作成や感染症のサーベイランスチェック、子どもの健診の手配や記録、保健指導の準備など看護師独自の仕事も多いです。
毎月の身長体重測定、成長曲線のグラフ化をして、記録します。
新しく入園した子は特に注意して様子をみます。
お迎え時間
Dちゃんのお母さんが来たので、便秘について聞いてみた。
すると、普段からあまりお茶とか水分を取らないことが分かり、どうやったら水分を摂っってくれるのかと質問された。
保育園の時はそれほど気にならなかったが、家では嫌がったりすることがあるようだ。
まだ1歳になったばかりなので、食事でもスープや味噌汁などで水分を取れるように工夫することや、保育園で多めにあげるようにすると伝えた。
その後、1歳児クラスのFちゃんのお母さんから声をかけられた。
昨日、桃を家で食べた時に、本人が口の周りをゴシゴシとかくので何かと思ったら、口の周りが赤くなっていたとのこと。
その後、水で洗ったりして、数分したら赤みが引いたので特に何もしなかったが、もしかしたらアレルギーかもしれないと言われた。
「りんごや梨を食べるときは平気ですか?」と確認すると、食べたことがあるけど、特に問題なかったと。
ここ最近は鼻水が出て、少し風邪気味だったようなので、体力が弱まってアレルギーの症状が出やすかった可能性がある。
とにかく、桃などのバラ科の果物は食べないことと、今度小児科か皮膚科でアレルギーの検査をしてもらうことをお母さんに伝えた。
そして、クラス担任と栄養士のスタッフにも声をかけ、バラ科の果物は給食で出すのを禁止にしてもらった。
解説
桃などの果物のアレルギーはよくあり、他にもりんごや梨なども同じバラ科の果物です。
退園時刻になると両親から普段の生活について相談されたりすることも多く、こちらから保育園で気になったことは直接お母さんと話をしたりと、コミュニケーションを取るようにしています。
子どものアレルギーや対応が変わることについては、関係のあるスタッフにきちんと連絡し、情報共有します。
看護師の保育園での仕事内容のまとめ
転職の参考になりましたでしょうか?
以上のように、保育園の看護師は子どもの健康管理をメインに行っていますが、子どもをとりまく環境の整備、病気や怪我の予防、保育士業務のサポートなど様々なことをしています。
保育園は元気で楽しいところというイメージがあるかもしれませんが、実は常に気を張って、周りに注意しながら保育業務を行っているのです。
看護師は時には保育士、時には栄養士の分野のフォローもしながら、上手く連携をとり、仕事をしていくことが大切です。
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