梅雨の鬱陶しい気分を明るくさせてくれる花といえば紫陽花と思いませんか?
紫陽花はセイヨウアジサイ、ヤマアジサイなどいろいろな種類がありますが、花が終わった後の剪定が重要です。
そこで紫陽花の剪定時期や仕方、また紫陽花を秋に楽しむ方法をご紹介したいと思います。
目次
紫陽花の剪定時期は?
紫陽花の魅力
紫陽花はユキノシタ科(アジサイ科)の落葉低木で、鉢植え、地植え両方楽しめる花です。
最近では母の日のプレゼントとして、シーズンには様々な種類の紫陽花が販売されています。
性質が強健で育てやすいので初心者が地植えしても、よほどのことが無い限り枯らせたり、花が咲かなかったりということはないでしょう。
地植えすると、こんもりと大きく育つので花壇を立体的に見せてくれます。
その緑の山に花を咲かせるのですが、その花の色は土性によって色が変わることをご存知の方は多いと思います。
このように、紫陽花は鉢植えだと華やかなプレゼントとして活躍しますし、地植えでは庭に立体感と美しい色を与えてくれる、万能な花なのです。
紫陽花をきれいに咲かせるには?其の一
紫陽花を見て、どこか懐かしいと感じたことはないでしょうか?
5月や6月のカレンダーなどには紫陽花とカタツムリの絵が描かれ、小さいころから私たちとって、紫陽花は身近な存在だからでしょう。
特別な花ではないけれど、梅雨の時期の花として不動の地位を築いているのではないでしょうか?
紫陽花は小花が丸くかたまって咲いているように見えますが、実は本当の「花」はその中心部分で、花びらに見えるのは「がく片」です。
小さいスペースでも花をたっぷりつけてくれるので、ボーダーガーデンとして通路脇に植えるのもおすすめです。
でも、そんな風にたくさんの花をきれいに咲かせるには、ちょっとしたコツがあるのをご存知でしょうか?
肥料や土ももちろん大切です。
でも、それ以上に花付きに影響するものがあります。
それは剪定です。
もちろん剪定をしないと花が咲かないということはありません。
山などで自生している紫陽花は誰かが剪定しているわけがないのに咲かせていますから。
でも、剪定することで樹形を整えたり、花つきを良くしたり、花の大きさを変えたりすることができるのです。
つまり、紫陽花は剪定する時期や仕方が、きれいな花を咲かせる大きなポイントとなるのです。
剪定と聞いて難しいと思うかもしれませんが、ご安心くださいね。
紫陽花の剪定はバラとは違って、とっても簡単です。
まずは、剪定の時期をお話ししたいと思います。
紫陽花の剪定の時期は?
剪定の時期は8~9月です。
様々な品種がありますが、多くの紫陽花が5月~7月後半までに花を咲かせます。
そして、今年伸びた枝か、花を咲かせた枝の頂部から2~3節目のわき目が、9月上旬から10月上旬に「花芽」となります。
そして、一般的には、枝を疲れさせないためと、大きくし過ぎないために、花後(花が終わった後)、すぐに剪定するほうがいいと言われています。
つまり、8月~9月終わりくらいに「花芽」ができるように、花をつけた枝に対して、花が終わった後に剪定するといいのです。
ただ、紫陽花の種類によっては、「秋色アジサイ」のようなアンティーク色に変化する様子を楽しめる品種もあって、その場合は色の変化を待って楽しむのもおすすめです。
そうすると、剪定の時期を延ばすことになりますが、茶色に枯れた色にならなければ、剪定の時期の「手遅れ」にならないように、経験からは感じています。
ただ、株は大きくなってしまうので、コンパクトな株を希望するのなら、花後すぐに剪定をおすすめします。
アジサイの剪定の仕方は?
アジサイをきれいに咲かせるためには?其の二
アジサイをきれいに咲かせるためには剪定が大切だということを前述でお伝えしました。
そして、花後(花が終わった後)にわき目ができる前に剪定しなければ、花芽がつかない・・・という事もお伝えしました。
でも、剪定の時期以外にも大切なポイントがあります。
それは剪定の仕方、つまり切り方です。
そこで、アジサイの剪定の仕方をお話ししたいと思います。
前章でお話ししたように、今年伸びた枝か、葉案を咲かせた枝の頂点から2~3節目のワキ目が9月~10月上旬に花芽となります。
アジサイをきれいに、たくさん咲かせるのには、花後すぐに、あじさいの花を3節目の上で切るといいのです。
もし、剪定が遅れると花芽、つまり上部の花を切ってしまうことになります。
そうすると、翌年は花が咲かない・・・となるので注意しましょう。
また、花後の剪定を行わないと先端付近の目が花芽になって、どんどん高く株が大きくなってしまいます。
これを逆手に取って、地植えで株を大きくしたいのなら、剪定の時期を遅らせるといいわけです。
私はこの方法で、庭をアジサイ園にしました。
広い場所では剪定せず放任しても自然に樹形が整います。
大きくなり過ぎたら、次の年の開花を諦めて強く剪定する(強剪定)といいでしょう。
剪定で切る位置は花の2段下、3段下といわれていますが、重要なのは花の咲いた枝の段の上(葉の上)でカットする事です。
それでも、切る場所を迷う場合は花が咲いて、その花が終わった順から花首をカットするのでも大丈夫です。
そうすると葉のわきからすぐにぷっくりとした芽が出てきます。その芽の上を切ると失敗しないですよ。
紫陽花の剪定は秋を過ぎても大丈夫?
私は色が変化する品種は、そのまま咲かせておいて、緑になったら剪定がてら切って、花瓶に生けます。
そしてそのままドライフラワーとしても楽しみます。
10月くらいまでは剪定せずに楽しんで、剪定して生け花として楽しみ、そしてドライフラワーとするので、とても長い時期、紫陽花を楽しんでいます。
最近では「秋色アジサイ」などと、紫陽花の色の変化を楽しむ人が増えているそうです。
毎日、違う色に変化していくので、とても楽しいですし、いったん水に浸けてからドライフラワーにすると、花の少ない冬のアレンジメントとして活躍してくれます。
地植えの紫陽花で、少し株が大きくなっても大丈夫・・・ということなら、秋の紫陽花の変化を楽しんでから剪定も一つの方法だと思います。
この時に注意することは三節目で切らないこと。
切ってしまうと花芽を切ることになります。
ヤマアジサイなどは「剪定」されませんよね?いわば放置状態です。
それでも花を咲かすのは花後そのままの状態で、花がやがて枯れて、1節目で花が折れて、そして花芽がすでにできている、という状態だからです。
剪定の時期を逃した、秋の色の変化を楽しみたいなどの場合は1節目の上で剪定すると良いでしょう。
紫陽花(アジサイ)の剪定のまとめ
紫陽花を、きれいにたくさん花を咲かせるには剪定の「時期」と「仕方」がとても重要だということはお解りいただけたことと思います。
「時期」については花後すぐ剪定しましょう。
でも、株が大きくても大丈夫、紫陽花の色の変化を秋まで楽しみたい、という人は秋の色の変化が終わるまで待ってから剪定しても大丈夫。
剪定の「仕方」も花後すぐなら3節目の上で切りましょう。
秋まで楽しんだ場合は放置か、花の下の節の上(1節目の上)を切りましょう。