高校で留学する場合、現地で単位を取得してくる方法としてこない方法があります。
現地で単位を取得せず、日本に帰ってから1つ下の学年に入って高校生活を送り、卒業する場合は「1年間休学した」ということになりますが、このメリットとデメリットは何なのでしょうか。
ここでは、一年間高校を休学して留学するメリットとデメリットを紹介していきます。
目次
1年間休学して高校入学するメリット
単位を取らないので現地の生活が楽しめる
一年間休学すれば、現地で単位を取得する必要がありません。
確かに現地の高校で授業を受けますから成績をつけられますし、高校留学を取り扱うエージェントなどによっては「成績は平均C以上を取る」などと条件が付けられていることもありますが、現地で取得した単位を日本の高校で認めてもらう必要がないので、日本の成績が下がってしまう心配がありません。
現地で単位を取得するだけではなく、より良い成績を取りたいと思えば、英語の勉強に加えて授業の勉強に集中しなければならず、友達と遊びに行く余裕もなくなる可能性があります。
実際に単位を取得してきた人の中には「放課後や週末は勉強漬けだった」などという人も珍しくありません。
それではもったいないですよね。
単位を取らないので好きな授業が履修できる
日本で認めてもらう単位を留学先で取得するためには、決められた授業を履修しなければいけません。
例えば、日本の世界史の単位を認めてもらうなら、留学先でも世界史の授業を履修する必要があります。
英語だけでも難しいのに、英語で世界史を勉強するなんてとんでもないと感じる人もいるのではないでしょうか。
しかし、単位を日本で認めてもらう必要がないなら、進級するのに必要な授業を履修する必要がありません。
言い換えれば、単位を取得しやすい授業、好きな授業、などを組み合わせて履修することができるのです。
例えば音楽や美術、体育、などは留学生にも人気のある授業ですが、これらであれば英語がよくわからなくても授業が楽しめますし、単位も取得しやすいです。
そもそもテストのために必死で勉強する必要がない授業を履修することもできます。
ただし、留学先のエージェントによっては、例えばアメリカに留学した場合、「アメリカの歴史とアメリカの文学の授業は必ず履修してください」などと言われることもありますので気をつけましょう。
好きな授業を履修できるので友達ができやすい
好きな授業を履修すれば、友達もできやすいですよね。
例えば、歴史、文学、経済などの授業ばかりを履修していれば、なかなかクラスの中で友達ができない可能性もあります。
しかし、音楽や美術、体育などであればクラスメートと話す機会も多いので、友達ができやすいメリットがあります。
そのため、留学生が授業を履修するときは、特に体育の授業は「体育を受けてみてはどうか」と勧められることも珍しくありません。
ただし、例えば体育が苦手なら無理して体育を履修する必要はありませんし、音楽が苦手ならば無理する必要はありません。
大学の受験に向けてしっかり準備ができる
一年間休学すれば、日本に帰った時にまだ大学進学に向けて準備する余裕があります。
例えば、どこの国に行くかによって留学に行く時期は異なりますが、アメリカやカナダの高校に行くならば夏前に出発することになります。
最も多いパターンは高校2年生の夏前に出発するパターンではないでしょうか。
1年間休学するなら、帰国後はまた高校2年生の夏から学校に通うことになり、自分のクラスメートは高校3年生になっていることになります。
高校2年生の夏に帰国すれば、大学受験に向けて準備する余裕があります。
しかし、単位を日本で認めてもらい、高校3年生の夏から学校に通うことになれば、大学受験に向けて準備する時間がなくなります。
そのため、高校3年生で帰国して大学受験に失敗してしまったケースも珍しくはありません。
推薦入試で大学に行くこともできる
最近は推薦入試で大学に行く人も増えました。
指定校推薦等を抱えた高校も多く、このような方法で大学に行きたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
しかし、推薦入試で大学に行きたい人は、1年間休学した方が安心です。
というのは、高校によっては「推薦を受けるために必要な成績は日本の高校で受けた成績に限る」と条件をつけていることもあり、海外で単位を取得してきたとしても、それが推薦入試に加味されないことも珍しくありません。
通っている日本の高校できちんと試験を受けていないという理由で、推薦入試を受けるための条件を満たしていないとみなされてしまったら意味がありません。
しかし一年間休学すればこのようなトラブルに巻き込まれる心配がなく、推薦入試を受ける条件を満たすことができます。
この辺りは高校によって取り扱いが違います。もしも推薦入試で大学に行きたいと思うなら、留学前に高校に必ず確認しておきましょう。
帰国後、単位の互換性が認められないなどのトラブルがない
これは高校に限ったことではなく、大学の留学でもよく起こりうるトラブルですが、留学先で履修し、取得してきた授業の単位と日本の高校の単位の互換性が認められず、日本の単位が十分に取得できていなかったなどというトラブルが起こることもあります。
例えば、日本の世界史の授業ならばアメリカで世界史の授業を履修しておけば問題ありませんが、日本史の授業の単位としてアメリカでアメリカ史の授業を履修したところで、その単位の互換性が認められるのかといった問題があります。
留学先の高校のどの授業が日本の高校の授業と同等だとみなされるのか、しっかりと事前に調べておく必要がありますし、いざ帰国してから「この授業では認められない」などと言われてしまっては意味がありません。
そのため、1年間休学すれば、このようなトラブルが防げます。
1年間休学して高校入学するデメリット
日本の高校の同級生と一緒に卒業できない
一年間休学する場合、留学するときに日本を離れた時点の学年に帰ってくることになります。
つまり、日本に帰ってきたときには本来の自分の同級生が1つ上の学年になっているということです。一緒に入学した同級生と一緒に卒業できない事は、一年間休学する上での大きなデメリットだと言えるでしょう。
実際に、同級生と一緒に卒業したい、下の学年に入ってうまくやっていける自信がない、などと悩み、休学をするのではなく、留学先での単位を日本で認めてもらうやり方を選ぶ人もゼロではありません。しかし、言葉の通じない留学先の高校で1年間努力してきたんですから、帰国したときには自信を持って下の学年に入れる人も多いです。
2.高校に4年通うことになるので学費がかかる
1年間休学した場合、日本の高校に3年間通った上で留学するわけですから、高校に4年通うことになります。そのため、当然ながら学費がかかります。
日本の高校に3年通うことにプラスして留学するわけですから、金銭的にも負担が大きいと言えるでしょう。もしも現地で取得してきた単位を日本で換算してもらい、日本の高校に2年、海外の高校に1年、合計3年高校に通うことにすれば、一年間の日本国内での学費を浮かすことができます。4年間高校に通うことになり、学費がプラスされてしまうのは一年間休学することのデメリットだと言えるでしょう。
3.高校を留年したかのように思われる時がある
今は成績が悪くて高校を落第する、留年する、などという人は滅多にいないかもしれませんが、高校に4年通うことになるため、どうしても「え、留年したの?」みたいに言われてしまうこともあります。
一般的に高校3年生は18歳ですが、高校3年生の時点で19歳になるため、どうしてもズレが生じてしまい、職業と年齢が合わないからと怪訝そうな顔をされる事は珍しくないです。
必要がないから言わない、別に勘違いされても良い、と強気でいられるなら良いですが、誤解されるのが嫌だ、留年したみたいでかっこ悪いのが嫌だ、などと思うのであれば、一年間の休学はやめた方が良いかもしれません。
しかし、この問題は浪人生などの多い大学に入れば解消されますので、あまり気にする必要はないです。
休学するかどうか決めるためのポイント
大学にはどのような手段で進学するのか
休学をして日本に帰ってくるか、現地で単位を取得して日本に帰ってくるか考える上で、注意するべきポイントの1つはどのようにして大学に進学するかということです。
もしも受験をするのであれば1年以上の余裕が必要ですから、後から後悔しない大学受験をしたいと思うのであれば、遅くとも高校2年生の夏までには日本に帰ってくる必要があります。
また、推薦入試で大学に行くのであれば、自分の高校は海外での単位を推薦を受けるための資格として認めてくれるのかどうか調べる必要があります。
推薦入試で行くなら、休学をした方が安心かもしれません。
いつ日本に帰ってくるのか
いつ日本に帰ってくるのかも大切なポイントです。
例えばニュージーランドやオーストラリアは2月か3月に出発するケースが多いので、帰国してからは4月、つまり新学期でちょうど良く高校に戻れる可能性があります。
そうなれば下の学年にも入りやすいと感じる人もいるかもしれません。
アメリカやカナダの場合は夏前に出発しますので、9月の新学期から日本の高校に戻るケースが多いでしょう。
下の学年に入るならば年度途中からになりますのでまるで転校生かのような気分になります。
また、夏前に戻ってくるからこそ、高校3年生の夏前に戻ってきてしまったら大学受験に間に合わない可能性がありますが、高校3年生になるところで日本の高校に戻れるのであれば、大学受験もかろうじて間に合う可能性もあります。
1つ下の学年に入って仲良くできるのか
休学するかどうか決める上での重視するべきポイントではありませんが、それなりに悩む人が多い点が1つ下の学年に入って仲良くできるのかどうかという事かもしれません。
もともと部活などで下の学年に知り合いがいれば心強い人もいるかもしれませんが、特に誰を知っているわけでもない、今の学年の友達が大好きで一緒に卒業したいと思っている、などという場合はなかなか難しい決断なのではないでしょうか。
実際に、同級生と一緒に卒業したいという理由だけで休学を選ばない高校生は珍しくないです。
しかし、それによって大学の進学や現地での勉強時間が大きく変わってしまいますので、これだけで決断しないようにしましょう。
1年間、誰も知らない海外の高校で友達を作り、勉強し、努力をしてくるわけですから、それだけのことができたなら、日本の高校の下の学年に入っても大丈夫です。
1年間休学して高校留学するメリットとデメリットのまとめ
一年間休学して留学することには様々なメリットもありますが、デメリットもあります。
現地で勉強だけに集中せず、友達やホストファミリーとも楽しい時間を過ごしたい、海外ならではの生活をしたい、推薦入試で大学に行きたい、大学受験に十分な余裕を持ちたい、と思うのであれば、休学して留学した方が良いでしょう。
その一方で、絶対に同級生と一緒に卒業したい、大学受験の準備をするための時間が短くても大丈夫だと思えるなら、休学しなくても良いかもしれません。
コロナ禍の留学事情は?
ちょっと情報不足ですが、
留学は一応行われてはいるみたいですが、個人の判断で中断する人が多いみたいですよ。
特に中国やヨーロッパ、アメリカなどは危険な時期がありましたし、やっぱり日本の方が医療が発達していますからね…
それに日本の高校は通学しなければいけませんが、海外は結構高校でもオンライン授業を取り入れているところが多いみたいです。
つまり、留学をしてもあまり意味がないといいますか…
だから断念する人が多いみたいですね。
あと、大学留学の場合、それに必要な英語力を示すIELTSやTOEFLの試験を受けられず、そもそも留学に行けなかった人もいるみたいです。
去年の夏前はそもそもIELTSやTOEFLの試験が中止されていましたから、締め切りまでに間に合わせられなかったとか。
コロナのせいで試験が受けられなかった人には「代わりにオンラインで受けられるこの試験を受けて」みたいに代替案が提示されたそうですが、例えばIELTSに向けて勉強していたところに、いきなり違う試験を受けると言われてもちょっと辛いところがありますよね(^^;
だから本当に、コロナで留学を断念しなければいけなかった人は気の毒だなと思います。
実際どれくらいの割合で減っているのか、ちょっとまた調べてみますね!
コロナが収まったら、留学を検討し始める人も多くなると思います(^^)
英語の勉強は?