植栽の根元や庭の小道、駐車場の空きスペースなどを飾るグランドカバーはどんなものが良いか悩みますよね。
そんなお悩みの解決のために参考になるような、日陰で育つ、日陰に強いグランドカバーのおすすめを7選ご紹介しようと思います。
目次
グランドカバーとは?
グランドカバーとは、
「グランドカバープランツ」を略したものです。
文字通り、土地を覆う草花で、芝生に代表されるような、「広場の土を緑化する」目的のもの、そして「植栽の木や花の根元を緑化する」目的のもの、「通路や小道、駐車場のコンクリートの隙間などを緑化する」目的のもの、大体これらの目的で使われます。
広場の土を緑化する目的、例えば庭の広いスペースでは芝生などの、踏まれても丈夫な植物を選びます。
ここでは植栽の木の花の根元を緑化する、通路や小道、駐車場おコンクリートの隙間などを緑化する目的にぴったりなグランドカバープランツをご紹介しようと思います。
どんな種類が適しているの?
常緑の多年草だと一年中緑が楽しめます。落葉の時期も緑で地面を覆い隠してくれます。
また、落葉する多年草でも春の訪れとともに芽吹き、庭に彩を与えてくれます。
グランドカバープランツは乾燥や湿気などにも強く、日陰にも強い性質の植物が適しています。
今回ご紹介するグランドカバーは木の根元の植栽、小道などの植栽が目的です。
それらの目的のためなので、必要な性質は、日陰で育つ、「日陰でも強い」ことが必要条件です。
また、狭い小道や木の根元、手間がかからないほうが、断然楽だと思います。
せっかく植えた木々や花の根元がガランと土がむき出しだったらさみしいものです。
また、駐車場の置石などの隙間が砂利だったら、雨が降るたびに抜かるみ土が流れていたら、雨天と同じような気持ちになることでしょう。
それらの場所にグランドカバーを植えると、綺土砂の流出、泥はねなどが防げるだけでなく、土がむき出しでなく緑で覆われることで、木々や花と調和して、自分だけの「庭園」となるのです。
グランドカバープランツの効果は劇的です。
でも、花をたくさん咲かせるタイプのものは追肥や管理も大変です。
そこで、次の章では、「日陰」「手間いらず」のグランドカバープランツをご紹介したいと思います。
日陰の育つ、日陰に強い、手間いらずのおすすめグランドカバープランツ
ギボウシ




擬宝珠。ホスタという名前でも園芸店で販売されています。
山野に自生する多年草で、「うるい」という名で食用としても販売されています。
日陰にも強く、夏に白や薄ピンク、薄紫の花を咲かせます。
葉は根元から広がり、艶のあるもの、白い色があるもの、皺があるものなど、様々な形状があります。
また品種によって広がり方が小さいもの、大きいものとバリエーションがあるので、ギボウシだけを植えたシェードガーデンもあります。
イングリッシュガーデンにも欠かせないグランドカバーですが、和風庭園にも、雑木中心のナチュラルガーデンなど、オールマイティなグランドカバーと言えるでしょう。
落葉性ですが、剪定なども必要なく、耐暑性、耐寒性にも優れ、初心者にもオススメのグランドカバーです。
ツルニチニチソウ (常緑)
学名:Vinca Major
和名 蔓日々草
開花期 4月~5月後半
ツル性多年草
ヒメツルニチニチソウと共に、世界中で人気のグランドカバープランツです。
紫色の花を次から次へと開花させ、その花の愛らしさも人気の一つです。
艶のある葉のもの、斑のあるものがあり、耐暑性、耐寒性に優れています。
雑木の下に植えるとあっという間に根元を覆ってくれます。
繁殖力が強いので、伸びたツルを切るくらいの程度の剪定なので、初心者にもオススメのグランドカバープランツです。
シラン
学名:Bletilla striata
和名 シラン(紫蘭)
開花期:5月~6月
草丈:40㎝~60㎝
落葉性の多年草です。赤紫、白の花をつける蘭の一種です。
里山の土手などに沢山の花を咲かせているように、地植えでもプランターでも栽培しやすく、入門編の蘭としても人気があります。
小道沿いに植えると、こぼれ種で増えるのでオススメです。
一色のシランを小道沿いに植えると、とても映えるので、お庭の小道や通路にオススメです。
耐寒性は少し劣るものの、耐暑性があります。手間いらずのグランドカバープランツです。
シャガ
学名:Iris japonica
和名:シャガ(射干)
開花期:4月~5月
草丈:30㎝~50㎝
胡蝶花とも呼ばれるアヤメ科の常緑多年草です。
一株植えるだけで、地植えだとんどん株分けされて増えます。
耐寒性、耐暑性、耐陰性に優れているので、初心者にもオススメです。
花が終わっても、艶のある葉っぱが群生している様子は木々の根元を美しく覆います。
元々山野に自生しているので、私は植えっぱなしで、あちこちに株が分かれて咲かせるのも楽しんでいます。
花が終わっても美しい花が群生している様はとても美しいです。
ユキノシタ
学名:Saxfraga stolonfera
和名:ユキノシタ(雪の下)
開花期:5月~7月
草丈20㎝~50㎝
常緑の多年草です。日本の山野の湿った岩場に自生し、食用としても漢方としても用いられています。
ランナーで伸び、庭の石垣の間や上から垂らすのにオススメのグランドカバープランツです。
薄いピンクの花を咲かせますが、花よりも、葉っぱの色味が素敵で、石ととてもマッチします。
耐寒性、耐陰性に優れていて、剪定も必要ないので初心者にもオススメです。
リュウノヒゲ (日陰に強い)
学名:Ophiopogonjaponicus Ker-Gawler
和名:ジャノヒゲ(蛇の髭)
草丈:10㎝~40㎝
常緑多年草で、日本の山野や林にも自生しています。
リュウノヒゲ、コクリュウなど様々な名前で販売されています。
葉の色、背丈のバリエーションがあります。
特に、タマリュウ、コクリュウなどは芝生の代わりに植えられていますが、踏みつけには芝生ほど強くはありません。
また芝生のように剪定も必要なく、初心者にもオススメのグランドカバーです。
耐陰性、耐夏性、耐寒性に優れています。
石や枕木の隙間の「目地代わり」に植えると、とても素敵なアクセントになるばかりか、目の土砂の流出、泥はねを防ぐことができます。
水中植物(アクアプランツ)としても用いられる品種もあるので、湿気のある場所でも植えられます。
和のイメージがありますが、最近はタイルや枕木と一緒に植えられているのをよく見かけます。
丈夫で手間いらずで、グランドカバープランツとして定番です。
フッキソウ
学名:Pacgtsabdra terminalis
和名:フッキソウ(富貴草)
開花時期:㋃~5月
草丈:15㎝~30㎝
別名をキッショウソウ(吉祥草)(吉事草)という常緑性小低木です。
しなやかな枝地面を這うように横に広がるので低木と感じさせません。
葉がギザギザしていて、艶があり、とても綺麗な緑を年中通して楽しめます。
耐寒性、耐暑性に優れていて、耐陰性もあります。本当に手間いらずで、放任でも地面を這うようにマット状に広がります。
シェードガーデンでもよく使われ、優秀なグランドカバープランツです。
日陰で育つグランドカバー7選のおすすめの使い方
葉の色、草丈、匍匐性、常緑、落葉など、グランドカバープランツでもそれぞれ特徴があります。
それぞれの特徴(草丈、匍匐性、色)などによって使うといいでしょう。
一種類だけを植えると、全体が締まった印象になるので、シンボルツリーや花を一層引き立てます。
また、リュウノヒゲのように、目地代わりに使うことができます。
ユキノシタもモルタルを使わない石垣や石積みの場所に植えておくと、ロックガーデンのグランドカバーとなります。
高い場所の花壇のカバープランツでは匍匐性で繁殖力のあるフッキソウが下にもたれるのでオススメです。
ランナーや地下茎で伸びて増えるものも多いので、思ったところと違うところに株が分かれたら、またそれを違う場所に植えるくらいの手間で、簡単に増やすことができるので、最初からたくさん植える必要もなく、ローコストで済むのも長所です。
日陰で育つグランドカバーのまとめ
うちの庭は雑木と山野草を中心に、バラを植えたりしています。
グランドカバーが目的でシャガを植えたわけではありませんでしたが、たくさん群生し、春の時期は壮観なグランドカバーとなりました。
また、花が終わってからも緑が他の木々や花を引き立ててくれます。
主役でもあり、脇役でもある、観賞用でもあるが、実益もある。
そんなグランドカバープランツを積極的に庭に植えるのはいかがでしょうか?