ガーデニングの大敵の虫。
そこで虫除け効果があるおすすめハーブをまとめてみました。
どんな効果が?注意点はあるの?
何の虫に効果があるの?
グランドカバーに適した虫除けハーブは?
などをご紹介。
ガーデニングの大敵である虫。大切に育てた草花を食べてしまう虫、庭に出た人や動物によってくる虫など困りものです。
とはいうものの、殺虫剤や農薬は抵抗感が・・・。
そんな人はぜひ、虫除け効果のあるハーブを試してみて下さい。
ナチュラルガーデンに興味のある方、小さなお子さんが安心してお庭で遊べるようにと願っている方、ぜひ参考になさってくださいね。
目次
虫除け効果のあるハーブ10選 何の虫の効果があるの?
蚊にノミにダニにゴキブリ。
花を食べにくるコガネムシやアブラムシ・・・
人やペット、花にとって無視は大敵です。
でも、農薬や殺虫剤に頼っていると『益虫』まで殺してしまいますし、虫を食べにきてくれる鳥もやってきません。
また、小さなお子さんやペットが庭で遊ぶのなら、殺虫剤は避けたいところ。
そこで、虫除け効果のあるハーブをご紹介します。
虫の嫌いな成分(忌避効果成分)には
シトロネラール
シトラール
Lメントール
があります。
日本人に御馴染みの蚊取り線香は『除虫菊』という菊に含まれる「ピレトリン」という殺虫成分です。
これを化学的に合成したのが、殺虫成分で有名な「ピレスロイド」です。
除虫菊も園芸店などで手に入りますが、これは植えても殺虫作用は期待できません。
私の母も植えてみたものの「効果がない!」とぼやいていました。
ハーブの使い方に、抽出、濃縮、精製、製油などがありますが、今回は植えて虫除けを中心にご紹介したいと思います。
効果のある虫ごとにまとめてあるので、虫対策に活用してみてくださいね。
蚊対策のハーブ
まずは蚊。
夏場の庭の手入れの時は、蚊に刺されますね^^
そんな蚊の虫よけ対策のハーブを紹介します。
カレンソウ(センテッドゼラニウム)
夏場と言いましたが、最近の温暖化の影響で、秋を過ぎても暖かい日には蚊に刺さされることもありますよね。
そんな蚊に効果があると言われているのが「カレンソウ」
園芸店やホームセンターでは「蚊連草 カレンソウ」というタグをつけて販売されることもあるセンテッドゼラニウム。
遺伝子学者がゼラニウムとシトロネラを交配させて作ったもので、窓辺に置いておくだけで蚊よけになると言われています。
虫の嫌いな成分シトロネラールを含んでいて、それが蚊の虫除けとなります。
また、人が排出する二酸化炭素に反応する蚊ですが、その二酸化炭素を探知する機能を麻痺させる効果もあるそうです。
葉から蚊の嫌いな臭い(シトロネラール)を出してくれ、そのことから「ニオイゼラニウム」という別名もありますが、ニオイゼラニウムには様々な種類がありますのでご注意を。
葉に触れると虫除け成分の香りがします。さりげなく触れるような場所に植えたり、窓際にプランターで植えたり、暖かい地域では木の根元のグランドカバーにしてみたりと多用できます。
ただ、寒さには弱いので霜や凍結、積雪する場所には不向きです。
ヨーロッパなどの窓の下の手すりや格子に花の鉢植えを飾っているのはご存知ですよね?
そこへセンテッドゼラニウムを飾って蚊除けにしているのだそうです。
同じように日本でも窓辺の近くに植えたり、プランターで置いたりすると蚊が室内に入ってくることが軽減されるでしょう。
ローズゼラニウム、レモンローズゼラニウム
前述のカレンソウの交配に使われたゼラニウムに近いゼラニウム。
これらのゼラニウムも蚊の嫌いな成分があるので、効果があると言われています。
やはり、寒さには弱いので植える場所に気を付ける必要があります。
サザンウッド(カよらず)
こちらもホームセンターなどでは「カよらず」などのタグが付いて販売されています。
シルバーの葉が爽やかで、花壇を縁取ったり、ボーダーガーデンなどで活躍したり、庭に爽やかな彩を与えてくれます。
耐寒性もあり、定例も簡単ですが、上に伸びるので剪定が必要。
また、葉が込み合うと蒸れるので、水ハケの良い場所と葉が込み合わないことに気を付けましょう。
やはり、肌に葉がこすれてついた時に蚊よけ効果を発揮します。
もちろん、乾燥させてポプリにして虫除け効果を楽しむ人も多いですが、とにかく葉の色が綺麗なので、植えたら楽しめるのでオススメです。
シトロネラ
イネ科の植物でシトロネラを製油する製品の原料となります。
蚊除け成分の「シトロネラール」含有量が多く、アウトドア用虫除けキャンドルなどにも製油が使われています。
猫の大好きな長い葉っぱのハーブですが、猫にとっては中毒を引き起こすハーブなので注意する必要があります。
ノミ・ダニ対策のハーブ
ペットを飼っている人にとって気になるのがノミとダニ。
特にダニは「バベシア」という命に係わる病気を媒介します。
最近ではマダニが人についてSFTS(重症熱性血小板減少症候群)という病気を媒介するので、その怖さを認知されてきました。
ペニーロイヤルミント
ノミ、ダニに効果があるといわれています。
ミント自体も虫の嫌いなLメントール成分があるので、虫除け効果があると言われています。
ただ、ノミ、ダニに効果があるというと、ペニーロイヤルミント。
ペットの「ノミ、ダニ除けハーブ首輪」などとして乾燥させたポプリを布に入れて作った首輪が販売されていたりします。
ただ、成分の中に「ケトン類」と呼ばれる一種の神経毒があることが最近になって問題視されてきています。
人はもちろんですが、犬も口に入れないように気を付ける必要があるハーブになります。
草を食べるのが好きな犬や、なんでも口にいれてしまう子犬の場合は庭に植える事には注意が必要です。
犬が入らない(口が届かない場所)などに植えることで、庭の環境にダニやノミを寄せ付けない、ノミやダニを増やさないなどを目的に、植える場所を工夫するといいでしょう。
ゴキブリよけハーブ
ゴキブリは家の中にだけいると思っていませんか?
庭にもゴキブリ、結構いるんです。
ハッカ(ニホンハッカ)
Lメントール成分をゴキブリは嫌がります。
ハッカのLメントール含有量はとても多いので、他のハーブに比べて効果があります。
ペパーミント
スっとした香りのペパーミント。ガムや歯磨き粉などでお馴染みの香りですね。
この香りの正体はハッカと同じくLメントール。
ゴキブリが嫌う成分なのでゴキブリ除けに効果があります。
ハエ除け効果のハーブ
バジル
イタリアンでお馴染みのバジルはハエに効果があるハーブです。
バジルに含まれる「シオネール」成分がハエの忌避効果があります。蚊にも効果があると言われています。
万能的虫除けハーブ
たくさんの種類の虫の忌避効果があるハーブです。
ニーム
バラ愛好家にとって欠かせないニームオイルの原料で、ハーブというよりも樹木なので厳密に言えばハーブではないかもしれませんが、ラベンダーやローズマリーも木なのでハーブとしてご紹介しています。
インドのアーユルヴェーダにも使用されていて、身近なハーブです。
また、このニームは虫除け効果にプラスして、虫の「羽化」や「脱皮」を阻害する効果もあります。
ゴキブリ、ハエ、蚊、アブラムシ、ハダニ、バッタなど様々な虫の効果があります。
特筆すべきは、ハーブの中には毒性もあるものがある中、ニームは無害だという点。
人間、ペット、鳥に無害なので、鳥が虫を食べに来なくなることも防げますし、ペットにも安心ですね。
ラベンダー
フランスのプロヴァンスでは乾燥させたラベンダーを玄関口に、玄関マット代わりに置いておいたそう。
踏んで室内に入ることで、外の虫を室内に入れないということだそうです。
虫除け効果のあるハーブでグランドカバーをしてみよう
第1章でご紹介したものでグランドカバーにオススメなのはミント類。
匍匐性で、繁殖力が強く、半日陰でもOKと使いやすいです。
ボーダーガーデンならラベンダーは定番ですね。
また、屋根の下や窓の周辺で霜が下りない場所にはセンテッドゼラニウムがオススメ。
ただし、寒い地域でしたらポットに植えて、寒くなったら室内で管理するほうがいいでしょう。
温暖な場所なら、木の下などのグランドカバーにセンテッドゼラニウムやローズゼラニウムを植えるのがオススメです。
ボーダーガーデンや庭を彩りたい時のグランドカバーにはサザンウッドはいかがでしょう?
シルバーの葉が美しく、また、それでいて蚊除けになるので嬉しいですね。
虫除け効果のあるーハーブでグランドカバー 注意点は?
ハーブの多くは、あくまでも忌避効果があると言われているという点。
完全に防いだりすることはできません。
忌避効果があると言われているゼラニウムに蚊がとまる光景もありますから。
ただ、昔から効果があると伝えられ、現代まで使用されていたり、化学的に合成されたりしているものはやはり、効果があると実証されているからでしょう。
ハーブを使用するうえで注意する点は、ハーブの多くは妊婦さんには注意が必要という点。
また、ハーブの中には毒性のあるものもあります。
例えば、ノミ、ダニ除けに効果のあるペニーロイヤルミント。
このハーブは毒性が最近問題視されているので、ハーブティーなどはもちろんですが、ペットなどが口にしないようにして、庭に使うといいでしょう。
同じく、今回挙げなかったタンジーも虫除け効果が高いと言われていますが、有毒成分が多く含まれています。
ハーブはナチュラルだから絶対に安全!
全てのハーブが人や動物に安全!
と思って使用することは危険なので注意してくださいね。
虫除け効果のあるハーブのまとめ
虫の種類ごとに効果のあるハーブをまとめてみました。
忌避効果のある虫の種類も様々ですし、忌避効果成分も違っているので、どのハーブがどの虫に効果があるのか知ったうえで使うと虫除けに効果的。
また、ハーブの種類によっては注意が必要な場合もあるので、使い方や植え方には気を付けましょう。